楽天? 松井? それとも……!? ネット取引で一番使われているのはあの証券会社
2009/09/08 04:30
マイボイスコムは2009年8月21日、ネット証券の利用に関するアンケート調査結果を発表した。それによると、調査母体においては「ネット証券利用経験者に、もっとも多く使われている証券会社」「現在ネット証券取引をしている人で、もっとも多くの人が主に使っている証券会社」共に「SBI証券」であることが明らかになった(【発表リリース】)。
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今調査は2009年8月1日から5日にかけて行われ、有効回答数は1万3623人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代33%・40代30%・50歳以上21%など。
対面取引の面倒くささを気にすることなく、また安い手数料やほぼ即時注文が出来る便利さを発揮する「インターネット証券取引(ネット取引)」の登場は、株式をはじめとする金融商品取引の窓口を大きく開放するきっかけとなった。「デイトレーダー」などの超短期売買による取引スタイルが生まれたのも、ネット取引ならではのメリットを活かしてのものである。一方で昨今においては雨後のタケノコのようにネット証券会社が乱立し、利用者や利用しようとする人たちにとって、どの証券会社を選ぶべきか悩みどころとなっている。
それではこれまでに利用したことがある、そして現在もっとも利用しているインターネット証券会社はどこになるのだろうか。「これまでに利用したことがある」はネット証券利用経験者、「主に利用している」は”現在”ネット証券利用者と、回答対象がやや異なるが、そこには目をつむった上でグラフ化したのが次の図。
これまでにインターネット取引をしたことのある証券会社(複数回答)と、現在主にインターネット取引をしている証券会社(択一回答)
利用経験のあるネット証券会社、メインに使っているネット証券会社共にSBI証券が断トツでトップについている。特に「現在メイン」では第二位の楽天証券に対し、3倍近い差異をつけており、「現在ネット証券を利用している人の3人に1人はSBI証券をメインにしている」結果を見ると、あらためてSBI証券の勢いが見て取れる。
一方、野村證券や大和証券など、旧来の対面取引証券会社のネット部門はさほど人気が無いイメージもある。しかし実際にはそれぞれ5.4%の人が「メインとして」使っていると回答しており、それなりに投資家の支持を集めているのがわかる。長い歴史に対する安心感がプラスに働いているのだろう(他にもIPOに際し主幹事となりやすく、多くの株式が割り振られる可能性があることなど、旧来大手ならではのメリットも見逃せない)。
ちなみにネット証券大手6社の、2009年8月時点の口座数は以下の通り。
ネット証券大手6社の証券口座数(2009年8月)
口座数でもやはりSBI証券が圧倒的だが、マネックス証券と楽天証券・松井証券との順位が入れ替わっているのが気になる。
また、それぞれの証券会社に口座を開いている人ならお分かりのように、特に上位ネット証券会社において、この数か月の間取引手数料の値下げ競争が続いている。手数料そのものの値下げは歓迎すべきことなのだが、それが数円単位で、それこそ毎月のように変わるのでは、既存利用者が少々戸惑ってしまうことは否めない。「手数料国内最安値」の冠をいただきたいのは理解できるが、チキンレースのような気がしてならないのは当方だけだろうか。
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