通勤途中で思わずコーヒーを買い求めたくなるマンホール

2009/09/06 09:20

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フォルジャーズコーヒー(FOLGERS)のマンホール広告イメージ今はまだあまり目立たないが、寒くなるとマンホールの穴から湯気が立ち込めることがある。事故や事件というわけでは無く、内部を流れる(家庭や商業施設で使われた)お湯などから発せられる蒸気がそのまま穴を通して外に流れるというだけの話。寒さを改めて実感させられるシーンでもあるが、その「マンホールの湯気」を上手に利用し、「朝の一杯」を連想させてくれるのがフォルジャーズコーヒー(FOLGERS)のマンホール広告。



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マンホールにコーヒーカップを上から見た写真を貼りつけ、「決して眠らない街、起きましょうネ」と共にフォルジャーズのロゴが。
マンホールにコーヒーカップを上から見た写真を貼りつけ、「決して眠らない街、起きましょうネ」と共にフォルジャーズのロゴが。

要はマンホールから出る蒸気をそのままコーヒーの湯気に見立てるべく、マンホールのサイズと同じ大きさの「コーヒーカップを上から見たデカール(写真のシール)」を貼りつけただけの広告。コーヒーと湯気が登場する広告といえば【人間大の巨大なアイスやコーヒーが道端にこぼれているんですが……】が思い起こされるが、こちらは既存の湯気を有効活用してシールだけで済ませた分、安上がりで済んでいる。「既存のモノを別のものに見立て、絵柄を追加するだけで連想させる」という発想は、むしろ【「何これスゴい」と誰もが目を向ける広告たち】で紹介したパスタの会社Mondo Pastaの、船のけん引ロープを使った広告に近い。

日常生活に溶け込み注視することはほとんどない、マンホールの湯気。デカールを1枚貼るだけでリアルな、言葉通り「湯気が立つほど温かい」コーヒーのアピールに早変わり。道行く人々に温かな一杯を脳内にイメージさせて「コーヒーでも買っていくか」という動機づけをしてくれる。効果エリアは限定されるが、観た人に強い印象を与えるという意味では、非常に効果的な、そして微笑ましくなる、誰も悪い気はしない広告といえよう。



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