世にも奇妙な二人乗り自転車
2009/09/05 10:15
先日【世界初! 空を飛ぶような人力モノレール「Shweeb」】の動画を再チェックしていた際に、妙な関連動画が目に留まった。恐らく「Shweeb」が人力で動くことから「似た動画」としてYouTube側に判断されたのだろうが、目の前の画面に映ったのはなんとも言い難い脱力感を体中にもたらし、「なんでやねん」と思わずツッコミに走らせるほどの自転車の走りっぷりだった。今回はその動画を紹介することにする。
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二「人」力自転車。動画タイトルは「Tandem back to back(背中あわせの二人乗り自転車)」。
自動車から撮影しているのだろうこの動画、遠目に見える自転車の乗り主はこちらを向いており、最初は「逆回転か?」に見える。段々その自転車に近付くと、本来後方の座席にある部分にも人が乗っており、しかもなぜか反対方向を向いているのが分かる。違和感を覚え足元を見ると……双方ともペダルをこいでいる。
そう、この自転車は、二人の乗り主が背中合わせで乗り、協力してペダルをこいで走らせるという、奇妙な形での「二人乗り自転車」なのだ。普通二人乗りで、協力して漕ぐ自転車といえば、前後に同じ方向を向いて前輪と後輪を別々にこぐか、せいぜい左右に分かれてこぐという発想くらいなもの。いや、その発想が正しいか否かはまた別の話だが。
前後に分かれて乗る例。
左右に分かれて乗る例。
それをよりによって、背中あわせになって動力のチェーンを共有する形でペダルをこぐとは……。電車なら両端共に前面になるのはメリットがあるが、自転車にはそのメリットを活かす意味が無い。見た目はまるで第二次大戦末期にドイツに登場した双発戦闘機ドルニエDo335のようである(ちなみにこの戦闘機は前後両方に走るわけではないので、念のため)。
ちなみにこの動画はスウェーデン南部のGothenburgで撮影されたもので、撮影者もスウェーデンの人。履歴を見ると普段はごく普通の自転車であちこちを走り回る自転車好きのように見えるが、それが高じてこのような自転車を開発することになったのだろうか。ウェブサイトなどが無いので詳しいスペックは不明だが、この形状ならばどちらが前になってもちゃんと走れるに違いない。
ジョーク以外の何物でもないように見えるこの自転車。動画のコメントには「すべてがうまくいった」とある。作った本人は、結構真面目に考えてのものなのかもしれない。
さらにこの「背中合わせのニ人乗り自転車」という考え方、安定度・座る姿勢こそ異なるが、他にも考えつき、実践した人がいるようだ。
座った状態での「背中合わせのニ人乗り自転車」。
ともあれ、世界は広く、色々な考えを持つ人がおり、それを実践する人も中には居る、ということなのだろう。
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