【更新】「500円玉の色が変わった!」運送用袋の接着材が原因でした
2009/09/02 07:42
日本銀行と独立行政法人造幣局は2009年9月1日、神奈川県内の金融機関が保管していた500円玉(500円ニッケル黄銅貨幣)300枚ほどが変色していた件について、運送用貨幣袋で使われていた接着剤の影響によるものと発表した([発表リリース、PDF])。
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今件は造幣局が、神奈川県内の金融機関が保管していた造幣局封緘の貨幣袋の中の500円貨幣約300枚について「表面の一部」が変色していたとの連絡を日本銀行から受け、2009年8月7日に公表。その上で変色原因の解明とその原因を踏まえた再発防止策に取り組むと共に、日銀側に対し、取引金融機関には変色した貨幣を顧客に支払わないよう要請するとともに、通常の貨幣と引き換える旨、通知していた。
変色500円玉などについて科学的分析などを行った結果、変色の原因は、日本銀行がメーカーから調達した「貨幣袋の底部の縫合部に使用されていた接着剤」の影響によって生じたことが確認されたという。
本来貨幣袋の製造は縫製によることとしており、その過程で接着剤を使用することは想定されていなかった。日本銀行側でも、自らが調達した貨幣袋が原因となって貨幣の変色が生じたに対し遺憾の意を表明すると共に、今回の教訓を踏まえ、貨幣袋の調達のあり方などについて、具体的な再発防止策を講じるとコメントしている。
問題の500円玉が発見された時には「何らかの特殊(秘密)実験の過程で変色した」「模倣品作成の過程で色が変わった」など、各種噂が流れ、通貨流通に一種の不安が流れたことは否定できない。結果としては「運ぶ際の袋の接着剤との化学反応」という、漫画のような原因によるもので、その点では一安心というところだろう。
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