頭を使わないと開かないドアチェーン
2009/08/22 09:39
最近では防犯の考え方から、どこの家にも当たり前のようについているチェーン型のカギ。単に鍵の数を多くするだけでなく、ノブのカギだけを開けてチェーンはそのままにし、少しだけ扉を開けて外にいる相手とお話をする、という使われ方もされている。その「チェーン型のカギ」に一工夫(!?)をし、さらにセキュリティ度を上げる試みが【Toxel.com】で紹介されていた。ロシア(、ラトビア、ウクライナ)のデザイン事務所【Lebedev Studio】によるもので、名前は「Defendius door chain」。【有機ELキーボード】で名をはせた事務所の作品であるだけに、期待も山盛りといきたいところなのだが……(【発表ページはこちら】)。
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「Defendius door chain」
要はキーチェーン部分の溝を迷路状にして、「ふとしたミスで」「ちょっとした判断の間違いで」チェーンを開けてしまうことが無いようにする、という仕組み。迷路をたどってチェーンを開けようとする間に、段々と冷静さを取り戻し、「開けて良いのか否か」の正しい判断ができるというもの。【オレオレ詐欺、最大の防止策は「ゆっくり考えていってね」】でも触れているが、冷静な判断を下すのに必要不可欠な「考える時間を与える」という点では、有効だと思われる。
なお見た目では「このチェーンの長さだと左下にあるゴールまで届かないんじゃないか?」という心配もあるが、説明によれば「迷路の出口まで届く十分な長さはある」とのこと。価格は【Think Geek】にて49.99ドル(5000円)。
色違いバージョンもあるらしい(あるいは写真の色彩上の問題かもしれない)。
発想としては決して悪くはないのだが、頭に思い浮かばれる疑問は世界共通なようで、元記事などでも「ドアをロックする時に面倒では」「迷路が苦手な当方の場合どうするんだ」「火事になったらなかなか外に出られないじゃないか」という意見が見受けられた。ちなみに最後の「火事になったら-」については、「その時のために、ドアのそばにチェーンカッターを置いておけばよい」という返答が寄せられていた。合理的というかなんというか……。
アイディアばかりが先行してしまった感が強いが、キーチェーンをすぐに開けさせないという考え方自体は悪くない。もうひとひねり何かあれば、便宜性はグンと高まることだろう。
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