「家族は宝物、でもあんまりお金はかけたくない」!? 団塊世代の本音とフトコロ事情
2009/08/20 08:18
ネットマイルは2009年8月18日、団塊世代の意識調査に関する結果を発表した。それによると、いわゆる団塊世代が「今後誰お金をかけたい対象」としては「自分自身」という回答がもっとも多く過半数に達していることが分かった。子供や配偶者という回答はそれぞれ1割強でしかない。一方で「一番大切なもの」のトップには「自分の人生」「(自分の)健康」を大きく上回る回答が「家族(配偶者・子供)」に寄せられている。一番大切なのは家族だが、そこにはあまりお金をかけたくないという、団塊世代の複雑な心境が見て取れる([発表リリース、PDF])。
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今調査は2009年7月30日にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は400人。56歳から65歳までを対象としており、男女比は1対1。年齢階層比は56-59歳が32.5%、60-62歳が35.0%、63-65歳が32.5%。
調査母体に「この先、誰に対してお金をかけたいか」と尋ねた結果は次の通り。男女とも「自分自身」が過半数に達している。
あなたはこの先、誰に対してお金をかけたいと思いますか?(上位5位)
子供は16.0%・配偶者は15.5%と、どちらも1割強でしかない。さらに男女別でみると、子供に対する思いは同じである一方、女性は「自分と孫に対する希望が強く、配偶者には弱い」という特異な傾向が見られる。特に「配偶者」「孫」の項目では、「配偶者……女性は男性の約4分の1」「孫……女性は男性の約4倍」「女性においては、配偶者の2倍の割合で孫に対してお金をかけたいと思っている」という傾向が特徴的。少なくともお金の点では、女性は「配偶者よりも、子供、そして孫」と考えているようだ。
一方、お金云々は問わずに「一番大切なもの」を尋ねたところ、最上位には「家族(配偶者・子供)」がついている。自分自身に関することより、家族のことを思いやる気持が見受けられる。
いまのあなたにとって宝物(いちばん大切なもの)は何ですか?(上位7位)
こちらは男女別でほとんど差はないが、あえて言えば「健康」の部分がやや女性の方が高く、その分「家族」が低いこと。お金周りの件でも男性より女性の方が「自分自身」とする回答率が高いことを考えると、これも当然の結果なのかもしれない。
一番大切なものの最上位に「家族(配偶者・子供)」がついている一方で、お金をかけたい相手は断トツで「自分自身」がトップ。大切なのにお金はかけたないという状況を、どのように判断すべきだろうか。単にケチくさいのか、本音と建前がそれぞれに現れてしまったのか、それとも気持ちを実践するほどの余裕が団塊世代にないからなのか。ただ、同調査別項目で「具体的な」お金・時間をかけたい項目について尋ねており、そこでは「旅行」「自分の趣味」「健康」などが上位を占めており、「家族と過ごす時間」などはそれに次ぐ値でしかなかったことを書き記しておく。
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