世界の面白ユカイなベンチたち……「これはオモシロイ!」編
2009/08/18 04:20
公園やバスの停留所、駅の待合室など、ありとあらゆるところに存在する長椅子こと「ベンチ」。公共施設には欠かせないものだが、それだけに広告アイディアのターゲットにもなりやすいというもの。今回は【ODDEE.com】に掲載されていた世界中の面白ベンチたちの中から、ベンチとしてちゃんと使えた上で「この発想は素晴らしいネ」と思えるものをいくつか取り上げることにしよう。
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色々な意味で重みのあるベンチ
まずはトルコ・イスタンブール市に設置された本型ベンチ。同市ではベンチで読書をすることを推奨しており、そのキャンペーンのためのもの。本はトルコ出身の有名な作家たちによるもので、それぞれが描いた詩が描かれているという。アピール度は満点なものの、「本をお尻に敷く」と、何となくばちがあたりそうな気もするのだが。
「近くにおいでよ」ベンチ
男女で楽しめるチェコの伝統的なリキュール「Becherovka」の宣伝ベンチ。男女間の仲をもっと緊密に(して、うちのリキュールを楽しんで下さい)とばかりに、中央に向けてゆるい傾斜がついている。当然、利用した男女は写真のように真ん中に滑り、「二人の距離はゼロセンチ」となるわけだ。「彼(彼女)のそばに寄りたいけど気恥ずかしいナ」という人に、良い理由づけができるベンチといえる。
「うちの新聞はこんなにも内容ぎっしり」
UAEの英語新聞【Emirates Today】の広告ベンチ。「うちの新聞は大きさこそこんなものだけど、ものすごく内容がぎっしり詰まっているんです。だからベンチも傾いちゃうんですよ」というメッセージが込められている。どこかの国の新聞が同じようなことをしたら、ベンチが宙に浮いちゃうかも……。
「Have a break、hava a KitKat」
最後は日本でもおなじみのチョコレート菓子「キットカット」の宣伝ベンチ。イギリス・ロンドンで展開されたもので、ベンチの木材部分が茶色であることを利用し、「KitKat」のロゴと例のキャッチコピー「Have a break、hava a KitKat」を彫りこんだ(浮き彫りにして)もの。シンプルだが広告的な威圧感が無く、「そういや似てるな」と座っている人に思い起こさせる、じわじわくる広告。なおこちらはCOLORIBUSからのもの。
最後の「キットカットベンチ」はいくつかパターンがあるようで、右写真のような「キットカット特有の赤いパッケージと、むき出しになったチョコレートの部分」を合わせたベンチの写真も見受けられた。ただしこちらは少々自己主張に過ぎるきらいがあり、やはり全面茶色でさりげなく「キットカット」と彫こんである方が「美しい」。
日本でもベンチの背もたれ部分に広告シールが貼ってあったり、お尻の部分に何らかのメッセージが描かれているものはあるが、さすがに今回紹介したような「アート的なものにまで昇華したベンチ」はなかなか見つけることができない。マンホールのフタのデザインや【世界を驚がくさせる日本の素晴らしき自動販売機たち】のように自動販売機では、むしろ世界を驚愕させるデザインを誇るあたりを見ると、やはり思考ロジックそのものが違うのかな、という気がする。
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