アルバイト、辞める理由のトップには「社員・店長との関係悪化」が
2009/08/05 07:35
アルバイト・バイトの求人情報を展開するWeb-anは2009年8月3日、アルバイトやパートで働く人たちの意識調査の結果を発表した。それによると、アルバイトやパートを辞める理由のトップには「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」がついた。去年の同様の調査結果と比較すると、トップ項目や「給与の低さ」の項目で大きく増加の傾向が見られており、人間関係や支払の面でアルバイト・パートの環境は厳しくなっているようにも見える(【発表ページ】)。
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今調査は2009年3月にインターネット経由で北海道・首都圏・東海・関西・九州に在住し、1年以内にアルバイト・契約社員・派遣社員のいずれかに就業した15-34歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は7608人。
雇用情勢が厳しさを増す昨今、正社員はもちろんアルバイトやパートなどの非正規社員にも、しわ寄せが襲いかかっているのは言うまでもない。アルバイトやパートの職を得られても、何らかの理由で辞めねばならなくなった人も少なくない。その理由について複数回答で尋ねたところ、もっとも多かったのは「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」で24.2%に達していた。実に4人に1人近くが職場環境の人間関係をきっかけに、アルバイトやパートを辞めたと答えていることになる。
アルバイト・パートを辞める理由
【「転職したい」理由・トップは「上司との人間関係」】や【会社勤めで一番の不安は「人間関係などによるストレス」】などにもあるように、元々職場における人間関係のトラブルは、働き人すべての不安要素に他ならない。しかし昨年との値の比較を見ても3割以上もの増加を示しており、雇用状況全体の悪化に伴って職場の雰囲気そのものが悪化している可能性を示唆している。
また、「給与が低いから」「もっと良い条件の仕事が見つかったから」の伸びも著しいが、今調査別項目「アルバイトやパートをする理由」における「遊びのお金では無く生活費の補完目的のために」という傾向と共に、「手取りの金額重視」の傾向を裏付けるものとなっている。
気になるのは伸び率の差はあるが、ほぼすべての項目で前年から数字が増えていること。それだけアルバイト・パートを辞める理由が増えたことを意味するが、アルバイトをする側のこらえ性が低下したというよりは、就業条件が厳しくなったとみなすべきだろう。
同じ職場にいても立場的にはどうしても下に見られがちなアルバイトやパートだが、職場を支えるという点では、正社員もアルバイトも同じ存在意義を持つことに違いはない。正社員も就労状況の悪化で感じるストレスの発散対象として、やつあたりの対象とすることなく、正社員側も「同じ職場で働く仲間」として接してほしいものだ。
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