「英語が苦手」な中学生は6割超、つまづきは中1後半までに
2009/07/30 07:38


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今調査は市区町村の人口規模および人口密度を考慮した有意抽出方法によって選ばれた全国の中学2年生を対象に、2009年1月から2月にかけて、学校通しの質問紙による自記式調査によって行われたもので、有効回答数は2967人。男女比は53.1対46.6(他に無回答・不明が0.2)。
現在英語教育は小学校において「総合的な学習の時間」の「国際理解に関する学習」の一貫として、英語活動が行われている程度。2009年度以降は「新・学習指導要領」に基づき移行措置期間を経て、2011年度以降は小学校5年・6年生において「外国語活動」が年間35時間組み込まれることになる。
それでは調査母体(中学2年生・1月-2月)において、どれぐらいの学生が英語を得意、あるいは苦手としているだろうか。結果としては半数以上が「苦手意識」を持ち、得意としている人は4割にも満たないことがわかった。

あなたは英語が得意ですか、苦手ですか
どの教科でも多かれ少なかれ苦手意識を持つ人はいるものだが、学校側・教育する側が(学習指導要領を変更してまで)特に力を入れている「英語」について、半数以上が「苦手」と答えているのは、学生よりも教える側にショックな結果かもしれない。
それではいつ頃から「英語が苦手」と感じるようになったのか。「やや苦手」「とても苦手」と答えた1833人に尋ねたところ、もっとも多かったのは「中学1年生の後半頃」。この時期だけで26.6%と、4人に1人が苦手意識を持つようになったと答えている。

あなたが、英語を苦手と感じるようになったのはいつ頃からですか
中1の後半までに8割近くが
苦手意識を持つようになる
グラフ生成は略するが、逆に「もっとも英語学習のやる気が高かった時期」は中1のはじめの頃が半数近くを占めている。パターンとしては「中学に入学して本格的に英語に触れる機会を得て、その目新しさに興味を持ち、やる気も沸き起こる。しかし文法などの面でつまづきを感じたり、テストで思うような点数が取れない経験を経て、だんだんと苦手意識を持つようになってしまう」という形だろうか。

「英語が無くても生きていける」では無く、「英語を知らないと損をする」「英語を知っていると世界が広がる」という認識を学生に持たせ、自ら積極的に学び取るような「仕組み」を学校などの教育の場で提供する必要があるだろう。
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