ワンセグの「ながら視聴」はパソコンやテレビが多いが最多は「しないヨ」
2009/07/29 12:10
Webマーケティングガイドは2009年7月27日、ワンセグの利用をはじめとする携帯電話の利用と社会様式に関する調査結果を発表した。それによると、ワンセグを視聴している際に同時に「ながら視聴」をしているメディアでもっとも多いのは「パソコン」であることが分った。男女別では女性はほぼ「テレビ」がパソコンと同列に並ぶなど、男女別の違いも見られる。一方、「ながら視聴」をしない人は男女ともに4割を超えており、「ワンセグを視聴する際には他のメディアに浮気せず、むしろそれだけに集中している」利用スタイルがかいまみられる(【発表リリース】)。
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今調査は2009年6月17日から19日までの間、インターネット経由でワンセグを利用している人に対して行われたもので、有効回答数は500。男女比は1対1で、年齢階層比は10代-50代までの10年区分で均等割り当て。
携帯電話やパソコンでも気軽に民放などのテレビ番組を視聴できるようになる「ワンセグ」。今ではほとんどの携帯電話に採用されているが、利用率は年齢に左右されることなく大体4割前後とみられている(【携帯の ワンセグ機能を 使う人 年代差は無く 大体4割】)。それでは(携帯電話搭載の場合)その機動性を活かす形で、他のメディアをマルチタスク的に視聴する、つまり「ながら視聴」をしている人はどれくらいいて、どんなメディアを「ながら視聴」しているのだろうか。
ワンセグを視聴している際に同時に「ながら視聴」をしているメディア
もっとも多かったのは「パソコン」。パソコンで作業やウェブサイトを徘徊したり、ゲームやチャットを楽しみ「ながら」、テレビをBGM代わりに視聴する、というスタイルをとっているのだろう。パソコンをしながら観る場合、テレビそのものを使うより、ケータイやパソコンのボードを用いたワンセグの方が扱いやすいのもその理由。
女性がテレビや雑誌で
ワンセグ「ながら視聴」が
長い傾向にあるのは、
そもそもそれらの視聴時間が
長いから!?
また、男女別でみると、男性は「パソコン」「新聞」が女性より多く、女性は「テレビ」「雑誌」が多い。リリースではこれについて「男女によってながら視聴の媒体に異なる傾向がある」と分析している。これも一つの推論ではあるが、一方でそれぞれのメディアの元々の利用率が男女で異なる可能性も捨てきれない。たとえば【20代は早朝にモバイルメール、ネット接続は男女で違いが!? 】や【ついに「テレビよりインターネット」の世代登場・年齢差がきわだつメディアへの接触時間】などを見ると、「パソコン」は男性、「テレビ」は女性の方が明らかに視聴時間が長い傾向にある。
年齢・性別メディア接触時間(一日あたり、分)(クリックして拡大表示)(再録)
もともとの視聴時間が長ければ、その中で「ながら視聴」時間が長くなるのも当然の話といえるよう。
設問の定義そのものをひっくり返してしまう選択肢「そもそもながら視聴はしない、特にない」という回答が、実は一番多いのも注目に値する。この項目は「ながら”視聴”はしない」であり、他の行動をせずにワンセグ視聴に注力することを意味しない。たとえばベッドやソファーに横たわったり、お風呂に入りながら、通勤や通学の途中で、あるいは勉強をしながら(!)など、他のメディアにはかかわっていないものの、何らかの行動をしながら視聴している可能性は十分にある。その観点で考えれば、(携帯電話搭載の)ワンセグは通常のテレビよりも、「どこでもいつでも視聴できる」というニーズにマッチしたテレビと考えることもできよう。
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【「ながら族」浸透!? 平日のテレビ・パソコン利用時間帯のピークは共に夜9時】
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