【更新】FT誌曰く「『ビジネスウィーク』には1ドルの価値しかありません」
2009/07/24 04:40


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FT誌の元記事などによれば、
・発行部数は直近で93万6000部(FT記事より)。
・MPA(Magazine Publishers of America)によると、2009年第2四半期の広告売上高は前年同期比のマイナス30.1%、4387万6589ドルにまで落ち込んでいる。
・「あまりにも広告営業成績が悪いので、『ビジネスウィーク』を出版しているMcGraw-Hill社(あの格付け会社S&Pの親会社でもある)が仮に同誌を売却したとしても、1ドルしか得ることはできないだろう」という話が内部事情を知る人から伝えられている。その人の話によると「(ビジネスウィークの今後を考えるにあたり)戦略的なオプションの一つとして売却を考えた際の調査の結果、そのような値が出たに過ぎない」と答えている。
・かつて投資会社OpenGate Capitalは、TV Guideという赤字を出していたテレビ関係誌の事業を1ドルで購入した経歴がある(【Ad Innovator:TV Guide事業、1ドルで投資会社に転売】)。ある銀行関係者は「おそらく『ビジネスウィーク』も(同社に売却するのなら)似たような売却パターンになるだろう」と述べている。
・McGraw-Hill社は2009年第1四半期、情報・メディア部門において営業利益は前年同期比で76.4%のマイナスを記録している。そこには「ビジネスウィーク」「JD Power & Associates」「Platts」などが含まれている。
・紙媒体に投資や買収を積極的に行っている企業グループのうち、ブルームバーグは今件についてノーコメント。ニュース社(『ウォールストリートジャーナル』などを発行)は「興味無し」とコメントしている。

Magazine Publishers of Americaによる2009年第2四半期の広告売上高から「ビジネスウィーク」の部分を抽出。確かに3割以上の減少が確認できる。

これを「100万部近くも売れているし歴史的価値がある。さらに固定資産価値はあるから、1ドルで売るだなんてとんでもない」という一面だけを見て感情的に批判し反発すると、どこぞの国の宿泊施設問題のような、「売り手も買い手も売却対象も得はせず、事態は一切解決しないどころか『赤字積み増し』という状況悪化に陥り、得をするのは騒ぎ立てたメディアと評論家のみ」という状態になりかねない。
「ビジネスウィーク」といえば日本人でもその名を知らない人はいないくらいにメジャーなビジネス誌の一つとして名高い雑誌。それが「雑誌1部」が、ではなく「事業そのもの」が1ドルでもなかなか引き取り手がいない状況は、昨今の紙媒体の難しさを象徴しているのかもしれない。
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