疲れやすい、やる気がおきない、飽きっぽい、自信が持てない中高生たち

2009/07/14 04:25

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疲れている中高生イメージ【ベネッセコーポレーション(9783)】は2009年7月10日、小学生から高校生の放課後の生活時間に関する調査結果の速報版を発表した。それによると、小中高校生の心・身体の疲れの自覚感は中学生になると急増する傾向にあることが分かった。成長と共に社会の中での自身の立ち位置が変わり、責務が増えると共に、多忙感やストレスをも抱え込むようすが見て取れる(【発表リリース、PDF】)。



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今調査は2008年11月10日から14日までの間、全国の小学5年生-高校2年生2万5716人に対して郵送法による自記式質問紙で行われたもので、有効回答数は8017人分。男女比は各学校階層共に数ポイントほど女子の方が高い。

小中高校生においては学校段階・学校区分が上がるにつれてやるべきことが増え、睡眠時間が削られてしまい、その分日中にぼーっとする機会が増える傾向にあることは、すでに【高校生、就寝時間はほぼゼロ時 睡眠時間は6時間半】【昼寝は14分・ぼーっとする時間は32分……高校生は何かとお疲れ】で触れた通り。それでは時間的な問題ではなく、個々の自覚として「心や身体」に疲れを感じているのだろうか。代表的な項目について答えてもらったところ、小学生から中学生に段階が上がると心身の疲れが急増する傾向にあることが分かった。

心や身体の疲れに関する自覚
心や身体の疲れに関する自覚

特に「疲れやすい」「あきっぽい・集中力がない」「やる気が起きない」「自分に自信が持てない」の4項目でそれぞれ10ポイント以上増えている。「疲れやすい」はともかく(遠因としてはこれも含まれるが)、他の3項目「あきっぽい・集中力がない」「やる気が起きない」「自分に自信が持てない」は精神的な面における疲れを意味する。

また高校生では7割以上が「疲れやすい」、6割が「いらいらする」「自信が持てない」、7割近くが「やる気が起きない」と答えている。このデータだけを見ると、疲れ切って無気力になったサラリーマンの姿すら想像してしまう。保護者など周囲の大人が見る以上に、子供たちは疲労状態にあるのかもしれない。



頭の上にパラメータが表示されたら……イメージ繰り返しになるがこれらの自覚症状は、第三者から見て数字的に現れるわけではない(ロールプレイングゲームのごとく「疲労度:80」といったパラメーターが頭の上に表示されることは無い)。また、本人自身もその症状が心や身体の疲れから来ているという自覚を持つのも難しい場合がある(結局は経験則に頼るしかない)。

多少の疲れは成長の糧(かて)として必要不可欠ではあるが、過分なストレスは心も身体も「折れて」しまいかねない。特に多感な中高生においては、周囲の人が常日頃から注意深く見守り、行動の端々に現れる変化・シグナルに気をつけるべきだろう。



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