「もうケータイ持っちゃダメ!」と言われても、女子中高生の7割は「断固拒否する!!」
2009/07/12 09:10
P-NESTは2009年7月10日、石川県が先日成立させた「小中学生の携帯電話所有を規制する条例案」に関する調査結果を発表した。それによると、今件条例で規制されているように、「自分自身が」今後は携帯電話を持ってはいけないと言われた場合どう考えるか、という問いに対し、中高生双方とも7割以上が「断固拒否する」と回答していることが分かった。石川県の件は「対岸の火事」という感が強いが、いざ自分の身に火の粉が降りかかった場合には、全力で払い取りたい気持ちがあるようだ(【発表ページ】)。
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今調査は2009年7月3日から5日の間、携帯電話から無料ホームページ作成サイト「@peps!」「Chip!!」へアクセスしている女子中高生ユーザーに対して行われたもので、有効回答数は2002人。年齢階層比は非公開。
詳細については先に【「小中学生は携帯持っちゃダメ!」石川県の条例改正に中学生6割・高校生4割が反対】で触れているが、石川県では条例で「小中学生には特別な場合を除き、携帯電話を保有させてはいけない」という努力目標が保護者に課せられるようになった(施行は来年から)。これに対し(ほとんどの回答者が)第三者である立場から見た場合、賛成2割、反対は中学生6割・高校生4割という状況だった。
小中学生のケータイ所持を規制することに対して、賛成ですか、反対ですか(再録)
それでは第三者の立場ではなく、「自分自身が」今後携帯電話を持ってはいけないと言われたらどのように反応するのだろうか。想像する通り、「第三者の立場からの意見」以上の強い拒否反応が出た。
もし今、あなたが「今後ケータイを持ってはいけない」と言われたら、どう思いますか?
上記の「第三者的意見」では該当年齢層ではない高校生の意見は、中学生よりも一歩引いたもののようにも見受けられた。しかしいざ自分自身にも「携帯保有禁止!」と断じられた場合、中学生同様の拒否反応を示している。やはり先の「小中学生のケータイ所持を規制することに対して、賛成ですか、反対ですか」に対する高校生の反応は、「対岸の火事」的なもの(「自分は高校生だから、小中学生の保有規制にはかからないし、関係ないネ」)だったのだろう。
ともあれ、素直に受け入れると回答したのはわずか1割足らず。他は判断を決めかねるとするものが1-2割弱。他の意見の状況を見ても、抵抗心の強さが改めて認識される。
リリースには「その他の意見」の一部が具体的に記されているが、「生きてらんない」「内緒でバックに隠して持っていくかも-」というレジスタンス的な反応を示す意見もある一方、「納得のする説明を求める」「それでいじめがなくなったら持たない」「断固拒否だけど、理由によったら受け入れる」など、単に大人の事情を押し付けるのではなく自分自身にも理解納得が行く状況説明を求め、その成果を期待する声も少なからず見受けられる。
石川県の事例にしてもしかり、なのだが、子供に対してここまで浸透している携帯電話の保有を事実上禁止する場合、彼ら・彼女らが理解し納得の行く説明をする責任が保護者・大人たちに求められる。ましてや、これまで携帯電話の正しい使い方すら説明してこなかったとなれば、いきなり規制の網をかけても、承知するはずも無い。そして規制の真の目的である「携帯電話を通じた有害サイトへのアクセス防止をはじめ、各種犯罪やいじめ、学力低下や携帯電話依存から自分の身を守ること」の必要性も子供たちは十分認知できないに違いない。
決まりを作っておしまい、ではなく、そこからが始まり、なのである。
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