アメリカに住む年寄りたちのネットやケータイの利用度がかいま見られるグラフ
2009/07/11 18:04
日本では【ついに「テレビよりインターネット」の世代登場・年齢差がきわだつメディアへの接触時間】にもあるように、歳を重ねるほどインターネットや携帯電話からは離れている状況が見受けられる。それではメディアの状況において先進的な動きが見受けられるアメリカでも、やはり高齢者ほどインターネットや携帯電話はあまり使用する機会がないのだろうか。その一端がかいまみられるデータが【eMarket】で紹介されていた。
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まず一つ目は【Pew Reserch Center】が2009年6月29日に発表したもの。1332人の65歳以上のアメリカ在住の人を対象に2009年2月から3月にかけて実施した、「調査を行った24時間以内にどんなことをしましたか」という、生活様式に関するアンケート。「家族や友達とお話をした」という回答が9割に達している。
この一日、何をした?(アメリカ在住の65歳以上・2009年2-3月)
本や雑誌など紙媒体に目を通している人、テレビを視聴する人が多いのは日米共通といったところか。また、年齢上の事情からお薬の処方を受けに行った人が意外に多い。お祈りが多いのもアメリカならでは……というよりむしろ日本の方が特異な例かもしれない。グラフ上では「ドライブ」と表記したが、原文では「Drive a Car」であり、単なる場所の移動も含まれるから、自動車社会におけるアメリカなら2/3が該当しても何の不思議も無い。
一方、「インターネット」と回答したのはわずか28%。逆に言えば、72%の人は一日中ネットには触れていないということになる。若年層が聞いたら「そんなの信じられない」と思うかもしれないが、アメリカの高齢者にはこちらの方が常識なのかも。
似たような「メディア・ジェネレーションギャップ」を感じ取れるのが次のグラフ。やはりPew Reserch Centerが発表したデータを元にしたもので、2009年2月-3月にかけて、自分がどんなタイプの電話機でかかってきた電話をとったかという質問に対する答え。若年層の大部分は「携帯電話」と回答しているが、歳を重ねるにつれて固定電話の割合が増加していくのが分かる。
どんなタイプの電話で通話電話を受けた?(2009年2-3月、アメリカ)
「かかってきた電話を受ける」端末が固定か携帯かを考える際、色々なパターンがあることを想定しなければならない。もし携帯電話を持っていなければ必ず固定電話で受けなければならないし、携帯電話を持っていても周囲に告知しなかったりほとんど利用しなければ(持ち歩かないなど)、やはり電話をかける側は「確実に相手が出る」固定電話の番号をコールするだろう。上記グラフの「どんなタイプの電話で通話電話を受けた?」は、「どんなタイプの電話をよく使い、周囲に告知している?」ということをも意味する。
その視点で見直すと、やはり高齢者にとっては「電話=固定電話」であり、携帯電話はまだまだ範ちゅう外であることが分かる。逆に若年層にとってはすでにな「電話=携帯電話」のライフスタイルが浸透している、と考えても良いだろう。
日本では【お年寄りの携帯電話利用率4割以上・「家族割引き」がポイントか】にもあるように、もう少し高齢者の携帯電話普及・利用率は高いものと思われる。しかしインターネットの活用率は、アメリカと似たり寄ったりなレベルなのかもしれない。
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