高校生、就寝時間はほぼゼロ時 睡眠時間は6時間半
2009/07/11 09:38
【ベネッセコーポレーション(9783)】は2009年7月10日、小学生から高校生の放課後の生活時間に関する調査結果の速報版を発表した。それによると、小中高校正の平日における就寝・起床時間について、学年が進むにつれて就寝時間が遅くなり、その分睡眠時間が削られていく傾向があることが分かった。小学5年生と高校2年生との間には、平均で睡眠時間に2時間ほどの差が生じる結果が出ている(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2008年11月10日から14日までの間、全国の小学5年生-高校2年生2万5716人に対して郵送法による自記式質問紙で行われたもので、有効回答数は8017人分。男女比は各学校階層共に数ポイントほど女子の方が高い。
平日(学校がある日)の就寝時間、起床時間、そこから導き出される睡眠時間について尋ねたところ、平均で今調査の最小学年である小学5年生は午後10時には床につくのに対し、最高学年の高校2年生は午前0時頃に就寝することが分かった。
就寝・起床の平均時刻と睡眠の平均時間
学年が上がったからといって学校が始まる時間が遅くなるわけでもなければ、学校が近づいて通学時間が短くなるわけでもない。結果的に起床時間がどの学年でも変わらないのは当然の話。一方で就寝時間は高学年の方が遅いため、結果として高学年ほど睡眠時間が少ない結果が出ている。
高学年ほど就寝時間が遅くなる原因については、
・部活動やアルバイト、学習塾など学校の授業以外に拘束される時間が長くなる
・携帯電話やテレビなど、自分の娯楽の時間が増える(【「1日3時間以上」の高校生は2割! 携帯とのお付き合いの時間、年齢と共に増加傾向】など)
などが考えられる。やるべきこと、やりたいことが増えるので、それらに割く時間を睡眠時間を削って確保しているという次第だ。
ただしこのような「フル活動で色々なことを手がけ、睡眠時間を削る」というライフスタイルは、特に高校生には大きな負担となっている。同調査別項目では「増やしたい」時間の上位に「勉強時間」と共に「睡眠時間」がついており、さらに小中学生との比較では「一人で過ごす時間」が高校生の方が多いという結果が出ている。
ある程度の負荷・ストレスは成長の糧(かて)になることは言うまでもないが、それをしっかりと認識した上で、しかも適度な負荷でないと、当の本人が「折れて」しまう可能性がある。保護者をはじめとした周囲の人たちは、注意深く見守り、適切なアドバイスなり配慮を必要に応じてする必要があるものと思われる。
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