「何だこりゃ!」とタマげる路上看板たち
2009/07/09 07:46


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プレイステーションポータブルを通した景色の向こうには、リアルとバーチャルの融合世界が。
ハンターやスパイダーマンなど、プレイステーションポータブルの画面を通した景色の向こうには、リアルとバーチャルの融合世界が見えている。「プレイステーションポータブルでこの幻想的な世界にようこそ」とでもいいたげな広告……だったらよかったのだが、実はこれ、フランスのパリに在住のある広告デザイナーのコンセプトデザインで、実在するものではないそうな(Toxel.comも当初はホンモノのキャンペーンと勘違いしていたそうな)。

「メリメリメリ……」
「メリメリメリ……」という音が聞こえてきそうな、男性が看板の端っこを口にくわえたまま引っ張っている(ように見える看板)。「なんて丈夫な歯なんだろう」と思ってよく見ると、歯磨きこの宣伝でした、というあんばい。【元記事】によると、インドネシアの看板だそうな。登場人物がコマ割部分をぶち破るという演出は漫画でもたまに行われるが、看板そのものを演出素材としているだけに、インパクトが大きい。

「やっべ! 強力すぎて気球まで吸い込んじゃったよ!」
「やっべ! 強力すぎて気球まで吸い込んじゃったよ!」といううめき声が聞こえてきそうな掃除機の看板。これなら確かに、誰もがこの掃除機のパワーを疑うわけにはいくまい。【マイアミの広告学校】で提案されたデザインとのことだが、一歩間違えれば「気球の墜落事故です」という通報でおまわりさんが駆けつけてしまうかもしれない(笑)。

「嬉しい白です♪」が改めて……
アメリカの有力ブランドP&Gから発売されている洗剤Tide(タイド)の宣伝用看板。交通量の激しい道路に置かれた壁は、最初は白一色で「単なる工事中・作業前かな」と思わせるだけのもの。しかしそれが少しずつ汚れて(汚されていき)、最後にシャツやズボンなどの真っ白な洗濯物が浮かび上がってくるというもの。自社ブランドの洗剤で洗った洗濯物の白さが時間をかけてじわじわと浮かび上がってくるという、時間をかけて印象付けさせる看板。

「うちのバターは本当美味しいから……」
スイスで展示された、Floralp社のバターの広告。あまりにもバターが美味しいので、こんなに食べちゃって本当に耳の部分しか残ってないよ、という無言のメッセージを街行く人に訴えかけている。看板の向こうが普通の壁なので違和感を覚えるが、これが反対側の景色が丸見えなら、また別の印象があったに違いない。

広告はまず見て注目されなければ意味が無い。そして知って欲しい事柄をイメージでも固有名詞でもいいので、良い印象や特徴と結びつけた上で脳内に刻み込んでもらう必要がある。その観点ではこれらの広告は皆が皆、合格点をつけても良いといえるだろう。
また多くの看板広告が、対象物のメリットをオーバーアクション的に表現しているのも分かるだろうか。「そんなワケないだろ!」と見ている人にツッコミを入れさせ、そしてニヤリとさせれば、その広告は大成功といえよう。
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