今年度の広告費、前年度比でマイナス13.9%
2009/06/30 05:19
日経BP社「日経ネットマーケティング」とディーツー コミュニケーションズ(D2C)は2009年は6月25日、携帯電話を利用したモバイル広告に関する利用動向調査結果を発表した。それによると、2009年度(現在進行期)における広告・宣伝費総額は、調査母体全体において前年比で13.9%ほど削減される見通しであることが明らかになった。中でも製造業の下げ幅が大きく、2割近い削減が見込まれるとのことである(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2009年4月10日から5月14日にかけて、郵送とウェブ調査によって行われたもので、調査対象は日本国内の上場企業・有力未上場企業4126社。そのうち444社が回答している。調査には日本経済新聞社の日経メディアラボも協力している。
調査母体に対し、2009年度の広告・宣伝費総額の動向について、2008年度の額を100としたときの額を尋ねたところ、全体では平均で86.10程度になるという結果が出た。つまり前年度比でマイナス13.9%の減少という計算になる。
2008年度の広告・宣伝費総額を100とした時の2009年度の広告・宣伝費総額(業種下の数字は平均値)
特に製造業の広告・宣伝費の削減度合いは大きく、前年比で半減以下の企業が5社に1社もあり、それも含めた前年比マイナス企業が(少なくとも)62.6%に達しているのが分かる。非製造業はまだマシだが、それでも前年比半減企業は10社に1社以上、前年比マイナス企業が40.0%に及ぶ。
【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移(2009年6月発表分)】などで定期チェックを入れている、主要メディアの広告費の推移を見ても、去年の秋頃から広告費が大幅に削減されている状況が確認できる。今件のデータはこれを半ば裏付けた形となる。今後景気の動向次第で追加・さらなる削減の可能性もあるが、現状のままでは2008年の後半以降の大規模な広告費削減(=各種メディアの売上減)は避けられない様子だ。
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