住宅購入ニーズは「マンションよりも一戸建て」「建売よりも注文住宅」

2009/06/30 05:18

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新築住宅イメージマイボイスコムは2009年6月22日、「住宅の購入やリフォームに関する調査結果」を発表した。それによると、調査母体内で住宅購入の意向がある人において、一戸建てを望む人は全体の7割を超えていることが明らかになった。マンションの3割弱と比べて2倍以上の差をつけており、住宅購入を希望する人にとって求める形式は、やはり一戸建てであることが改めて確認できる(【発表リリース】)。



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今調査は2009年6月1日から5日の間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万4826人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代37%、40代29%、50歳以上18%など。

調査母体内において、具体的な時期を定めずにばくぜんとした「時期は分からないがいずれ購入したい」という要望も含め、住宅を購入したい人は全体の48.8%に達している。ただし時期を明確にした(例えば5年以内、5年以上先に)回答は全部をあわせても1割程度(11.9%)でしかなく、具体性には欠けた願望であることが分かる。

それら住宅購入希望者に、どのようなスタイルの住宅を購入したいかについて、一択式で尋ねたところ、もっとも多い回答を集めたのは「新築一戸建て・注文住宅」で全体の過半数、54.5%に達していた。

今後、あなたが最も購入したい住宅
今後、あなたが最も購入したい住宅

住宅購入希望者の1/4程度しか具体性を持っていないことを考えると、「新築一戸建て・注文住宅」は希望というより「夢・願望」的な要素が強いようにも思われるが、ともあれニーズとしては「新築一戸建て」で「自分の注文が色々とつけられる注文住宅」が最多であることが分かる。一方、フレキシブル性には欠けるが、新築には違いない「新築一戸建て・建売住宅」は8.6%、一戸建てなら価格第一でOKという「中古の一戸建て」は8.3%とほぼ同数。これらをあわせた71.4%が一戸建て派ということになる。

これに対して新築マンションは21.0%、中古マンションは7.3%(注文新築マンションは基本的に存在しない)。あわせて28.3%がマンション派。一戸建て派はマンション派の約2.5倍に達しており、「住宅を購入するのなら一戸建て」という希望が実に大きいかが分かる。

似たような調査の結果をマイボイスコムでは一か月前に発表しており、それについて【戸建とマンション、住むのならどっち? そしてその理由は……】で解説を加えているが、こちらでは「住んでみたい住居形態」として64.9%が一戸建て、16.9%がマンション、そして17.2%がどちらともいえないと回答している。

住んでみたい住居形態(再録・図版再編成)
住んでみたい住居形態(再録・図版再編成)

調査母体・調査機関が異なるのでそのまま比較・推測するのはやや無理があるが、今後住んでみたい住居において「どちらともいえない派」が一戸建てとマンションのどちらの購入意向に転じたかを考えてみると、(両者の数字を比較した場合)一戸建てには6.5ポイント・マンションには11.4ポイントが加わっており、ややマンション派が多いことが分かる。

買えるならマンションよりも一戸建て
できれば新築、注文住宅
5ポイント前後の違いを「誤差」と見るか「明確な違いと見るか」、そもそも比較することが無意味とするかは判断がつきにくい。が、「ある程度具体的な話になると、価格帯などのことを考えて(妥協しつつ)ハードルの低いマンションに移行する人の方がわずかだが多い」と考えれば、無理の無い説明となることだろう(実際、「戸建とマンション、住むのならどっち? そしてその理由は……」においても、マンションを選ぶ理由の上位には「価格の安さ」が上がっている)。

ともあれ、住宅のニーズとしては圧倒的に一戸建てが強い。しかもできることなら自分の要望をあれこれと取り入れた新築の注文住宅を望んでいる。住宅供給側も需要側のニーズを考慮した供給を(今まで以上に)考えるべきかもしれない。



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