非常にシンプルで禁煙をアピールできる広告
2009/06/29 07:13
先日別件で禁煙に関する広告の類を調べていたところ、非常に簡単で、しかも判りやすい「禁煙アピール」ができる手法が紹介されていた。用意するものとしてはメッセージ付の写真(プレート)1枚で、それをある特定の場所に貼り付けるだけ。見る人すべてに「ああ、なるほど……」と思わせるような情景が展開されることになる。今回はそれを紹介することにしよう(【元記事:123 WebSite】)。
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自動車の排気口部分に取り付けるだけで……
2007年に広告大手のJWT(アメリカ・アトランタ州)が打った禁煙キャンペーンで使われたもので、「What We See When You Smoke」(あなたがたばこを吸っている時、私たちはこんな情景をみているのですよ)という、喫煙者を客観的な立場から見たような情景を表現するために用いられている。上の写真の場合、自動車の排気口から出る排気ガスをタバコの煙になぞらえて、後ろを走る人に「あんなに煙が出てるのかよ!」と思わせるだけの迫力を持っている(実際に喫煙をしても、あれほどの煙が出ることはないのだが)。
構造はいたってシンプル。メッセージとキャンペーンのドメイン(現在は失効中)、そして口の部分に排気口サイズの穴が空いた人の顔写真。口の部分に排気口を差し込むだけので準備は完了。道交法の絡みから日本で同様のキャンペーンが出来るかどうかは疑問だが(いわゆる「違法改造」の類になるのかもしれない)、非常にインパクトの大きい、効果的な宣伝手法といえる。
同キャンペーンでは他にも、喫茶店やレストランの灰皿の下敷き、公共施設に置かれている円筒形の灰皿のフタの部分にも同様のプレートを用い、似たような効果を狙っている。
喫茶店や外部公共施設などの灰皿にも
これらの場合、直接喫煙者が目に留めるため、自動車の排気口よりメッセージ性は高い。こちらなら法的にも問題なく日本でも出来るだろう。
考え方としては【「何これスゴい」と誰もが目を向ける広告たち】で紹介した、船にシールを貼り付けるだけでパスタの広告に早代わりするパスタの会社Mondo Pastaの広告に近い。アイディアをフルに活かし、身の回りにあるものを使いこなし、最低限の費用と手間で最大限のアピールを行う。知恵の絞り方次第でこんなことも出来るのだな、とつくづく実感させてくれる宣伝手法ではある。
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