【更新】ペット飼う理由は「いやし」「好きだから」飼わない理由は「死別」と「環境」
2009/06/26 05:18
ポータルサイトのココミルを運営するヒューマは2009年6月22日、ペットに関するアンケートの結果を発表した。それによると、ペットを飼うことによる最大の理由は「いやし」であることが分かった。一方で、ペットを飼わない・飼っていてマイナスに感じる面のトップには「ペットの死が辛い」がついた。家族同然に暮らす以上、ペットとの死別はなによりも辛い出来事のようだ([発表リリース])。
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今調査は2009年1月9日から3月31日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は7517人。男女比は男性1684人・女性5833人。年齢階層比は非公開。
ペットを飼う、あるいは飼いたくても飼えない、さらには飼う意思がないなど、ペットへの姿勢は人それぞれだが、ペットを飼うにはそれなりの理由があるはず。その理由について(飼っていない人は、もし飼う・飼えるとしたら)複数回答で尋ねたところ、もっとも多い回答は「いやし」で6割以上の人が同意を示していた。
ペットを飼う理由(飼っていない人は飼うとしたら)
奇しくも別機関による似たような調査の結果を【いやされる・楽しみ増える・会話増……「ペットを飼ってよかったこと」とは】で見たが、こちらでもトップは「いやされる」だった。人が犬や猫のようなペットと触れ合うことで精神が安らぐ傾向があることは、すでに多数の実態例からも明らかにされている。逆に言えば、それだけ多くの人が「いやし」を求めるような(辛い)心境にあると考えることもできる。
次いで多数の同意を集めたのは「動物が好き」。好きな動物がいつも自分の身近にいることで、心の和みを実感できるのだろう。これも先の記事同様に、詰まるところは「いやし」とほぼ同意語となる。
それでは一方で、まったく逆の観点「ペットを飼うことで生じるマイナス点、あるいはペットを飼っていない理由」は何だろうか。「いやしが嫌い」という人はいないだろうから、飼う理由がそのまま飼わない理由にもなる、ということはないはずだが……。
ペットを飼っていない理由(飼っている人は感じるマイナス点)
もっとも多くの同意を得た項目は「ペットの死が辛い」。いやしを与えてくれて、自分の家族同様に同じ時を過ごすペットたち。それが宿命だとしても、やはり死に直面することは悲しいもの。リリースの説明にもあるように、あまりにも愛着心が強すぎ、人間同様に接しているとペットを失った際に「ペットロス」と呼ばれる各種症状(ペットを失うことで生じる悲しみから、心身にさまざまな影響が生じること)が起きることもある。ペットを飼っている本人だけでなく、周囲の人も親身になって考えるべき問題といえよう。
その一方、現在の居住環境が「ペットを飼うこと」を許していない、ペットの飼育にかかる金銭的負担など、現実的な問題も上位についている。上記表では略しているが、これらの項目はペットを飼ったことが無い人ほど高い値を示している。あるいはこれらの人たちは、現実的なデメリットに強い想いがあるからこそ、ペットを飼わないのかもしれない。
先の記事ともあわせ、日常生活においてペットが単なる愛玩動物以上の立ち位置を占めている人の割合が多いことが分かる。それと同時に、ペットを飼う人の多くが心に疲れを感じ、ペットとの触れ合いの中で少しでもその疲れから開放されたいという想いを秘めていることも想像できる。人と人との係わり合いで辛さを感じ、心の疲れが蓄積される社会だからこそ、ペットへの注目も高まるのだろう。
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