小学生10時に寝るのが過半数、高校生は夜更かし茶飯事
2009/06/23 05:04
ベネッセは2009年5月21日、小中高校正のICT(情報・通信に関連する技術、Information and Communication Technology)に関する調査結果【子どものICT利用実態調査】を公開した。その調査結果によると、小学生の就寝時間は午後10時かそれ以前である割合がもっとも多く、過半数を超えていることが分かった。一方高校生は午前0時以降に寝る人が過半数に達しており、午前1時まで起きている人も1/4に達しているという結果が出ている。起床時間は学校段階別で大きな違いはないため、高校生は睡眠時間が相当削られているものと思われる。
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今調査は2008年9月から11月にかけて行われたもので、調査対象は小学4年生から高校2年生まで、有効回答数は計1万0267人。調査方法は学校を通しての質問紙による自記式調査。
学校から自宅に戻っても、宿題や明日の準備、自分の自由時間(携帯電話を使うなど)、食事など、しなければならないこと・したいことは山ほどある。塾に通う子供はさらに、数時間を塾での勉強や塾への行き来に費やさねばならない。それでは子供たちはいったい何時頃に床に就き、眠るのだろうか。小学生では午後10時ぐらいか、それ以前に寝るという回答が53.9%と過半数を占めていた。これが高校生になるとわずか3.4%にまで減少する。
就寝時間(学校段階別)
小学生でも午前0時以降まで起きている人が(少数ながらも)いることも驚きだが、高校生になると「午前0時以降に寝る人が7割に達する」という結果にも驚き。もっとも、同調査別項目では【「1日3時間以上」の高校生は2割! 携帯とのお付き合いの時間、年齢と共に増加傾向】にもあるが、毎日数時間携帯電話に触れているし、別調査機関の調査【「平日でも一日2時間強」子どもにとってテレビは大切な娯楽】にもあるように、テレビを視聴する時間も数時間とっている。もちろん勉強時間もそれなりに必要なため、自然に就寝時間が遅くなるのは仕方ないだろう。
ちなみにいつものように各項目の平均値と割合から無理やり平均就寝時間を算出したところ、小学生は午後10時30分ぐらい、中学生は午後11時ぐらい、高校生は午後11時15分ぐらいという結果が出た。高校生の場合は「午前1時以降」の割合が多いと思われるので、実際にはもう少し遅いかもしれない。
一方起床時間は、学校が始まる時間や通勤時間で固定されるため、どの学年段階でも大きな差は無い。
起床時間(学年段階別)
むしろ高校生の方が早起きしている雰囲気すら見られる(試算した平均起床時間は午前6時半前後と、にも大きな違いは無し)。つまり、中学生や高校生、特に高校生は「睡眠時間を削って帰宅後のノルマをこなし、自分の自由な時間を堪能している」ことになる。
上記グラフでは塾に通っているか・いないかを問わずに集計した結果を用いたが、元資料では進学塾に通っているか否かで区分した結果が掲載されている。それによると小中高生すべてにおいて、進学塾に通っている人の方が「遅寝・遅起」の傾向にあることが分かる。
高校生の就寝時間(進学塾に通う・通わない別)
ただでさえ少ない時間を進学塾に通うことで費やさねばならないのだから、睡眠時間が削られてしまう結果が出るのは仕方が無い話なのかもしれない。
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