調べものに最適!? パソコン利用の高校生の9割強が「パソコンで調べもの」
2009/06/24 04:30
ベネッセは2009年5月21日、小中高校正のICT(情報・通信に関連する技術、Information and Communication Technology)に関する調査結果【子どものICT利用実態調査】を公開した。その調査結果によると、家庭でパソコンを利用できる環境にある子供がインターネットを使って調べものをする割合は、小中高共に少なくとも8割を超えており、高校生にいたっては9割強に達していることが分かった。利用率の高さからは、百科事典や辞書のごとくインターネット・パソコンを使いこなす子供の姿が見えてくる。
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今調査は2008年9月から11月にかけて行われたもので、調査対象は小学4年生から高校2年生まで、有効回答数は計1万0267人。調査方法は学校を通しての質問紙による自記式調査。
自宅に自分専用のパソコンがある、あるいは家族と一緒に使うパソコンがあると回答している子供は、小学生62.7%・中学生70.5%・高校生78.2%と学年が上がるにつれて増える傾向がある。彼ら・彼女らに、パソコンを使ってどんなことをするのかを、選択肢毎に尋ねたところ、用意されている選択肢においては「インターネットで調べものをする」の回答率がもっとも高く、「動画共有サイトを見る」がそれに続いた。
パソコンの利用内容(※部分は設問無し)
パソコンの利用内容(学年別)
「動画共有サイト視聴」は中高生のみに尋ねているが、これも高校生では75.5%と高めの値。また、学年別に区切って細かい区分で見ると、
・「学習ソフトで勉強」「ネットゲームのプレイ」……学年と共に減少。
・「電子メールの使用」……中学3年まで上昇、高校になると減少
という傾向が見られる。調べものを別にすれば、勉強の代表格項目の「学習ソフトで勉強」と、遊びの代表格「ネットゲームのプレイ」双方で、学年と共に利用傾向が減るのは興味深い結果といえる。一方で「音楽ダウンロード」の利用性向は学年と共に上昇しており、これは【ケータイの通話やメール以外の使い道、男子はゲーム・女子はデジカメ】にもあるように携帯電話の利用方法とさほど変わらない。
また「電子メールの使用」はなぜか高校生になると減少している。これは【小中学生の携帯保有率は女の子の方が上、「家族と一緒のケータイだよ」は数%程度】にもあるように、高校生になると自前の携帯電話保有率が急上昇することから、「電子メールの利用対象がパソコンから携帯に移行する」ためと思われる。
今調査では問い合わせなかった(選択肢を用意しなかった)ものの、小学生においても「動画共有サイトの視聴」「ネットゲームのプレイ」の回答が複数確認されており(インタビュー調査で利用実態があっとのこと)、ベネッセ側では今後の調査で設問対象にすることを匂わせている。
動画共有サイトはブログパーツとしてブログやサイトに埋め込まれている場合が多く、それを経由して閲覧にいたる場合も多々あるだろうし、ネットゲームも無料のものが増えているため、それに触れる機会も増えているはず。「小学生だからネットゲームはしない」という大人の思い込みは、もう通用しないのだろう。
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