【更新】3人乗り自転車、すぐに欲しい人は5%・最大のハードルは価格にあり
2009/06/16 05:11
情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアなどは2009年6月15日、自転車と運転ルールに関する意識調査結果を発表した。それによると、法律の改正で安全基準が満たされた車両に限り3人乗りが容認されることに絡み、自分に幼い子供が2人いた場合に「3人乗り自転車」を購入したいと思うかという問いには、「購入したくない」という回答がもっとも多く4割近くを占めていることが分かった。実際に子供がいる人に限定した回答でも「すぐに購入したい」はわずか約5%に過ぎず、助成金などの補助制度を前提とした購入の選択肢が多数意見を占めていた。3人乗り自転車の普及には、価格の高さが大きなネックとなりそうな状況が確認できる調査結果となった([発表リリース])。
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今調査は2009年5月26日から29日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対して行われたもので、有効回答数は514人。男女比は55.4対44.6で、年齢階層比は20代35.2%、30代31.1%、40代33.7%。
【自転車協会が三人乗り自転車公認の公認ルール策定・今夏以降に発売へ】にもあるように、2009年の夏に各都道府県の公安委員会規則の改定施行が行われ、それに従い「幼児2人同乗基準適合車マーク」が発行されて、自転車協会おすみつきの3人乗り自転車が登場することになる。それでは自分に幼い子供が2人いて利用に迫られている場合、その3人乗り自転車を購入したいと思うだろうか。全体では「すぐに購入したい」という人はわずか4.7%しかいないことが分かった。「購入したくない」「そもそも自転車に乗れないのでいらない」をあわせた「購入否定派」は4割を超えている。
子供が2人いると仮定した場合、3人乗り自転車を購入したいと思うか
注目したいのは「実際に子供がいる」人の意見。その層の意見を見ると購入を躊躇(ちゅうちょ)しているのが22.9%、そして「助成金などの購入制度が整えば購入したい」という、言い換えれば「現行では高すぎるので欲しいけれど手が出せない」人が32.8%にも達している。これはリアルに子供を持つ人からの3人乗り自転車のニーズは高いが、高価格が大きな障壁となっていることを現している。
実際、現在発売予定の3人乗り自転車のラインアップを見ると、10万円前後、安くても5万円以上はざらな価格帯で、通常の「ママチャリ」こと家庭用自転車の相場と比べると数倍の価格なのが実情。特殊構造や安全性の強化を図っているのて、価格が高くつくのは仕方がない話。だが、あれだけ騒がれてようやく公式に認められた3人乗り自転車の問題点が、改めて確認できた形だ。
自転車メーカーはこの「新たな」問題にどのような解決策を見出すだろうか。業界だけでなく行政の動向とあわせ、注意深く見守りたいところだ。
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