パソコンと携帯電話のネット利用時間、若年層・女性ほど「携帯の方が長い」傾向
2009/06/14 08:41
ネットエイジアは2009年6月9日、モバイルのEコマースに関する意識調査結果の一部を公開した。それによると「携帯電話経由の調査母体」において、機種毎のインターネット利用時間の長さは、全体ではパソコン・モバイル(携帯電話)共に「長い」と主張する人がほぼ同数であることが分かった。一方で男女別では女性の方が、年齢階層別では若年層ほどモバイルの方が「利用時間が長い」とする回答が多く、携帯電話の利用に対する世代間・性別間ギャップが存在していることが改めて確認できる結果となっている(【発表リリース】)。
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今調査は2009年5月27日から28日にかけて携帯電話経由で行われたもので、有効回答数は800人。男女比は1対1、年齢階層比は10代・20代・30代・40代で均等割当。
携帯電話・パソコン双方を保有、あるいは利用可能な環境下にある人で、どちらを多く利用するかは個々の環境に寄るところが大きい。仕事で利用している人は双方を使わねばならないし、自分の携帯電話はあるがパソコンは親と併用の人は自然に携帯電話の利用時間が長くなる。さらに今件は「携帯電話経由で」アンケートを行っているため、携帯電話側に数字が有利にぶれる可能性がある。
それらを考慮した上で、パソコンと携帯電話の双方で、インターネットへのアクセスはどちらの方が長い時間を投じるかについて尋ねたところ、全体では49.1対50.9とほぼ同率の結果が出た。
パソコンとモバイルのインターネットでは、どちらの方が長い時間使うかについて
これを「半数もパソコンの方が長いという結果が出たのか」と取るのか「携帯電話の方が長い人が半分もいるのか」と見るべきなのかは、難しいところ。上記にあるような「ぶれ」「個別差」を考えねばならないからだ。
しかし「女性の方が男性よりも携帯電話に注力している傾向が強い」「歳を経るほどパソコンに注力する時間の方が長い(=携帯電話を敬遠する傾向がある)」など、他の幾多もの調査結果と同様の傾向が見られるあたりを見ても、「概観レベルで違うほどのぶれは出ていない」と見てよさそう。似たような調査の結果(【携帯電話利用者の約半数は「ケータイのみでネット」する】)と比べれば、むしろおとなしさすら感じられる。
高速性や操作性、画面の広さなど、インターネットの利用そのものにおいては、間違いなくパソコンを使った方が便宜性が高い。しかし携帯電話はひとえに「お気軽さ」(起動の素早さ、いつでもどこでもどんな時でも利用できる、操作が簡単)というメリットがある。さらに若年層ほど元々携帯電話に触れている時間が長いことや、携帯電話経由でのインターネットへのアクセスに「慣れて」いることから、パソコンでの便宜性をそれほどメリットとして感じない傾向もある。
今後も「若年層・女性ほど携帯電話への傾注時間が長い」という傾向は続くのだろう。男女別はともかく、年齢世代が月日の経過と共にスライドした場合、今の若年層の携帯・パソコン比率がそのまま年上のものに移るのか(例えば10年経過したら、今の10代が20代になるから、その時の20代の「携帯電話が利用時間が長い」層は64.5%前後をつけるのか)、気になるところだ。
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