旧コーエーの株主総会出席の目論みが水泡に帰した件について
2009/06/10 10:20
先日の【雑感】などでも触れたように、ゲーム関連の上場企業の株主総会に出席して直に色々と聞きだそうということで、【バンダイナムコ(7832)】と【コーエー(9654)(当時)】の株式を3月の権利確定日に両建て(現物買いと信用売り)し、権利確定後に現引き。手数料や逆日歩で数千円の「経費」はかかったものの、総会出席の権利を手に入れることが出来た。ところが、両社とも総会予定日が6月22日ということが決算短信から判明し、「どちらに出席しようか」と悩んでいたのだが……【コーエーテクモホールディングス(3635)】からの総会案内が来ない。商法上は総会開催日の2週間前に株主に対して通達しなければならないと規定されている。「これはおかしい」ということで、コーエーテクモのIRに電話して確認をしてみた。
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結論から言えば、「今年6月22日開催予定のコーエーの総会には、3月末権利確定の株主は参加できない」「コーエーテクモの定時株主総会にも(総会そのものが今年はないので)参加できない」ということが判明した。
まず状況の説明だが、現在コーエーとテクモはコーエーテクモホールディングスの傘下にある持株会社形式をとっている。そしてコーエーとテクモの株主は「現行」ではコーエーテクモホールディングス1社のみ(つまり100%子会社)。この組織変更は2009年4月1日付けで行われている。
コーエーとテクモ、コーエーテクモホールディングスの関係
それに伴い、コーエーでは【2008年11月18日(PDF)】、テクモでは【2009年12月2日(PDF)】に定款の一部変更が行われ、定時株主総会の基準日制度が廃止されている。株主が一人(一社)しかいなくなるので、基準日云々を定める(=招集する)必要性がなくなったからだ。
つまり2009年3月末時点の権利確定日において、コーエー(やテクモ)の権利を取得した場合、配当の権利は得られても、定時株主総会の出席権は確保できないことになる。実際、2009年6月22日にコーエーの株主総会は開催されるが、それは現行のコーエーの株主であるコーエーテクモホールディングスの代表者のみが出席できる。
さらに「コーエーテクモホールディングスの株主総会に出席できるのでは?」という考えも間違い。同社は4月1日に設立されたばかりで第一期の途中であり、株主総会はまだ先の話(来年6月くらい?)。今年は開催されない以上、出席できるはずもない。
よって、旧コーエーや旧テクモの継続的株主で、現在コーエーテクモホールディングスの株主にとっては、定時株主総会は2009年開催分はお休み、という形になる。
……つまり当方の「両建てして総会出席をしよう」という試みは水泡に帰したことになる。両建てなので配当も差し引きゼロ。売買手数料と逆日歩をそのままどぶに捨てたのと同じわけだ。トホホ。
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