食品宅配市場は安定成長続く・ネットスーパーや自然派食品も普及へ
2009/06/02 05:13


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2008年度の食品宅配市場動向(前年度比)
食品宅配市場は総じて拡大傾向が続いているが、これは外食離れだけでなく、中食も含めた家庭内調理に対する見直しの雰囲気が広まっているため。さらに【「これ大丈夫?」食の安全性が不安な人は9割】や【食品の 安全性に気を使う 若者よりも お年寄りたち】などにもあるように、食品への安全・安心志向がとりわけ高齢者の間に広まったことも、食品宅配市場の拡大を後押しすることになった。とりわけネットスーパー宅配の規模が急成長しているが、これは大手が続々参入することで「ネットスーパー」そのものの知名度が上がった事の影響も大きい。


食品宅配の市場規模(金額推移と前年度比、2009年度以降は推定値)
今後の食品宅配市場については、高齢者などが買い物の手間を軽減するため、活用する場面が増加することや、単身世帯の増加、女性の社会進出の加速化など、ニーズは増加する。その一方、時間指定ができるなど「かゆいところに手が届く」サービスが求められるようになる。矢野経済研究所ではこれらの状況から、2013年度には食品宅配市場が2008年度比で13.1%増の1兆7922億円規模になると予想している。
奇しくも同日、野村総合研究所も【「次世代農業に関するアンケート調査」の結果】を発表しており、それによれば食品の通販・宅配サービスを継続的に利用している人の多くが「食材の安全性・新鮮さ」を強く求めていることが分かる。また先日【お食事宅配サービスの世代】でも触れたように、食事の宅配サービスは高齢者のニーズが極めて高いことも確認されている。
配送網の整備や食材の安全性の確保、価格の適正化など、維持していく・解決すべき課題は少なく無い。しかし、インターネットの普及による「商品のネット注文」が当たり前の時代になるにつれ、食品宅配市場もますます注目を集めるようになるのだろう。
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