目の前でケータイ使われ「イヤな気分」? 感じる子どもは少数派です
2009/05/28 07:32
ベネッセは2009年5月26日、「子どものICT利用実態調査 速報版」を元にした分析結果を発表した。それによると、中高生は「目の前にいる友だちが携帯電話に出たり届いたメールに返事を書きはじめる」という行為をしても、不快に感じるのは少数派だということが明らかになった。高校生の場合、メールの返事を書き始めてもいやだと感じるのは3割にも満たない(【発表ページ】)。
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今調査結果は2009年5月21日に発表された「子どものICT利用実態調査」を利用したもので、「子どものICT利用実態調査」自身は2008年9月から11月にかけて小学4年生から高校2年生あわせて10267人を対象にしている(【該当ページ】)。
携帯電話は常日頃持ち歩いてすぐに対応できるため、時として生活の流れの中に飛び込んで中断させる場合もある。一緒にいる相手が突然、携帯電話経由で第三者との会話を始めたら不快に感じる人もいないとは限らない。それが緊急で必要不可欠なのか、それとも単に暇つぶしを求めていた人なのか判断が出来ないからだ。
そこで「かかってきた電話に出る」「届いたメールに返事を書き始める」の2つの状況を想定し、一緒にいる友だちがそのような行為を始めた場合、不快さを感じるかについて中高生に尋ねたところ、いずれの場合でも不快感を得る人は少数派だった。
一緒にいる友だちがかかってきた携帯電話に出たらどう思うか
一緒にいる友だちが届いた携帯電話のメールに返事を書きはじめたらどう思うか
どちらかといえば「電話に出る」より「メールの返事を書く」の方が反発が強いのは、メールが元々「必要時に読んで返事が出来る」という「溜め」が可能な手段であって、「別に今返事をしなくても良いのでは?」という抵抗感があるからだろう。とはいえ、いやがるのは中学生では3割強、高校生にもなると2割強でしかない。
また、いずれの設問でも中学生の方が拒否反応が強いが、これは携帯電話との付き合いにに慣れている・いないの他に、携帯電話保有率の高低が影響している。グラフは略するが、中学生の場合保有率は5割程度でしかない。そして所有者と非所有者を比較すると、「電話に出る」で約10ポイント、「メールの返事を書く」で20ポイントほど、「非所有者の方がいやがる割合が高い」という結果が出ている。
所有者の方が、一見すると無礼にも見える行為を許す割合が高いのは、自分が携帯電話を使い始めて電話やメールに囲まれる日々が続くにつれ、目の前にいる友だちの行為にも「大変なんだな」と心境を共有できるからなのかもしれない。
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