若年層が好むのはクールなイメージでも斬新さでもなく……
2009/05/22 04:40


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今調査は2008年9月から12月にかけて、インターネット経由でドイツ、インド、日本、イギリス、アメリカの若年層12歳-24歳(一つ目のグラフは18歳-24歳)に対して行われたもの。商品を買ったり選んだりする際、どんなことを重要視するのか(要は「ブランド」選択の際の留意項目)について複数回答で尋ねたところ、もっとも多かったのは「品質の良さ」で74%を占めていた。

商品選択などの際にどんな点に注意するのか(18-24歳)
若年層に対しては「ちょっとチャラチャラしたタレントをイメージキャラクタにしたり、口コミ戦略を使ったり、人気ブランドの名前を借りればOK!」という偏見に近い印象を持つ人が少なくない。しかし今データを見る限りでは、「クールなイメージ」「人気がある」「友だちの口コミ」などの項目以上に、品質や信頼性、そして期待通りの性能を発揮するかという商品そのものに対する事柄を重要視していることがわかる。これらはいわば「昔から言われていたこと」であり、基本中の基本ともいえるものばかり。インターネットという新しいメディアが登場しても、特性そのものに変化は無いわけだ。
また同レポートではテレビとインターネットの影響力を確認する、一つの結果も提示している。「テレビに出ているものはそれだけで素晴らしい商品だ」言い換えれば「テレビ放送には放送されること自身にブランド力がある」、そして「ネットならブランドを今までより簡単に見つけ出すことができる」つまり「ネットは自分の好みのブランドを探し出すのに欠かせないツールとなりうる」というものだ。

テレビとインターネットのブランド力
インターネット経由の調査結果なため、いくぶんインターネット側に有利な答えが出ているが、それを差し引いてもテレビの影響力とインターネットの信頼性にはさほど差異がないことが分かる。あるブランドを浸透させるために、テレビ放送の力を使って一方的にブランド力をアピールしても、ネット上から探し出してもらっても(上記3項目「品質の良さ」「信頼性の高さ」「故障率の低さ」を兼ね備えるのはもちろん、利用者がそれを見つけ出しやすいような工夫はもろちん必要)大きな違いは出ないということだ。
リリースにもあるように、ブランドを広く告知したい場合、テレビだけでOK、ネット上の広報だけで十分、というわけではない。テレビもネットも両方に展開するような、多角的な広告戦略が必要不可欠な時代であることを、今データは裏付けたに過ぎない。それはラジオしか無かった時代にテレビが登場した際、ラジオだけ・テレビだけのアピールでは片寄りが生じてしまうのと同じといえよう。
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