【更新】若年層「自動車無くてもいいヤ」その理由は「責任やリスクは極力避けたい」!?
2009/05/22 04:30


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今調査は2009年3月28日から30日にインターネット経由で首都圏一都三県在住の男性300人に行われたもので、年齢階層比は20-49歳で5歳刻みに50人ずつ。
自動車を自分個人のものとして所有し、使いたいかという問いには、40代後半では7割の人が肯定的な回答を示しているのに対し、20代前半では5割にしか過ぎない。また、「絶対に」という強い意向も若年層ほど低い傾向にある。

自動車の所有に対する所有意識
直前の記事で自動車への興味・関心度について解説しているが、それとほぼ同じ結果が出ているのは興味深い。
また、自動車も含めた物品全般について、所有行為への考え方を尋ねたのが次の結果。設問としては「責任やリスクが生じる所有について、執着するか否か」言い換えれば「責任やリスクが生じても、モノを所有することにこだわるか」。「当てはまる」という回答は30代前半までが半数近くを占めており、特に20代前半では「非常にあてはまる」の回答が突出しているのが分かる。

物品全般の所有に対する考え方。「責任やリスクが生じても、モノを所有することにこだわるか」
要は「若年層ほどモノの所有にはさほどこだわらず、責任やリスクを避けたがる傾向が強い。自動車への所有に関心が低いのもその一環」と考えることができよう。特に20代前半はその傾向が強く、リスクを背負うくらいなら買わなくてもいいヤと考えている人が多いことが分かる。
収入の多い少ないや社会的地盤のあるなしを考えると、それらの項目でまだ足元が弱い若年層ほど、自動車所有をはじめとした「所有と引き換えに責任やリスクを背負うのを避ける」傾向が強いのは当然といえる。若年層の自動車離れも、これまでに存在していた傾向がやや強くなっただけ、という判断もできる。
→強めのリスクも取れる
(今はリスクが高くとも
時間経過と共に軽減されうる)
・「将来の経済が不安」
→リスクは極力避けたい
(時間が経過しても
リスクは高いまま)
現時点では同じ程度の「額」のリスクに見えても、「将来収入がアップする見通しが高い」立ち位置の人と、「将来も収入はあまり上がらない」「むしろ可処分所得は低下する可能性がある」立ち位置の人とでは、総合的なリスクは大きく異なってしまう。若年層が所有による責任やリスクを背負うことを、これまで以上に毛嫌いするようになったのは、「今現在のリスク」ではなく「将来のリスク」を考えてのことなのだろう。
そう考えると昨今における若年層の「リスク・責任を極端に避ける傾向」も、環境に応じた適正進化であり、単なる弱体化(俗に言う草食云々)とはまた別のもののように思えてならない。
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