【更新】「平日でも一日2時間強」子どもにとってテレビは大切な娯楽
2009/05/19 04:40
日本PTA全国協議会が2009年5月13日に発表した「子どもとメディアに関する意識調査・調査結果報告書」によると、調査母体において小学5年生も中学2年生も、平日でも平均2時間強はテレビを毎日観ていることが明らかになった。また、この数年の間では、わずかながらテレビ視聴時間が伸びる傾向にあることも分かった。魅力的なゲーム機が数多く登場しても、子どもにとってテレビは重要な娯楽であり、手放しがたいメディアであるようだ([発表リリース、PDF])。
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今調査は2008年11月10日から24日、小学5年生と同保護者・中学2年生と同保護者それぞれ2400人・計9600人に対して行われたもので、有効回答率は子どもが81.1%・保護者が75.2%。調査方法は調査票配布・回収方式で、本人が調査票を封印した上で回収されている。
調査母体の小学5年生と中学2年生それぞれに、平日のテレビ視聴時間を尋ねたところ、両方とも「2-3時間」と答える人がもっとも多くそれぞれ26.0%・27.5%に達した。「1-2時間」の層とあわせると、「1-3時間台」で過半数を占めることになる。
1日のテレビの視聴時間
多少強引ではあるが「1時間未満」を0.5時間、「1-2時間」を1.5時間と、それぞれの時間帯において中央値を当てはめ、「5時間以上」については5.5時間を当てはめて平均値を計算すると、小学5年生は2.39時間・中学2年生は2.54時間となる。多少中学2年生の方が長めだが、大体平日で2時間半はテレビを見ているという計算だ。この他に宿題をして塾に通い、ゲームなどをすると果たしていつ就寝できるのか、少々心配になる。
同じように平均視聴時間について、過去のデータからそれぞれ概算すると、2006年以降の推移は次の通りとなる(2005年のデータも掲載されていたが、区分が荒くなりすぎてぶれが大きくなるので今回は省略した)。
1日あたりの平均テレビ視聴時間(平均・概算/平日・時間)
3年間だけの推移なので長期的なものとはいいがたいが、少なくともこの数年の間では小中学生のテレビ視聴時間は伸びる傾向にあるようだ。
【テレビ視聴時間の推移】などにもあるように、大人のテレビ視聴時間は全般的に減少する傾向にある。若年層においても、【若年層ネット動画の普及でテレビ放送からの脱却進む・10代のテレビ視聴時間は6割まで低下】にあるが、インターネット配信の動画普及でやはりテレビを観る時間は減っている。そこで、「インターネット配信の動画を観る機会が得られるまで(中学生くらいまで)はテレビを中心に」「インターネットに自由にアクセスができるようになってから(高校生-大学生以降)は動画を中心に」楽しむと考えれば、筋道は通っている。
【テレビがCD購入に与える影響力はインターネットの2-3倍!】にもあるが、CD購入にテレビの音楽番組が影響を与える割合がもっとも高いのは中学生であることを考えると(女子の場合は高校生も同程度)「中学生はテレビ、高校生はネット中心」という観測もあながち間違っていないように思われるのだが、どうだろうか。
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