【更新】「子どもに見せたくないテレビ番組」を持つ放送局
2009/05/19 04:35


スポンサードリンク
今調査は2008年11月10日から24日、小学5年生と同保護者・中学2年生と同保護者それぞれ2400人・計9600人に対して行われたもので、有効回答率は子どもが81.1%・保護者が75.2%。調査方法は調査票配布・回収方式で、本人が調査票を封印した上で回収されている。
保護者が回答している「子どもに見せたくない番組」は、統計データとしては直近3年間分は上位20位くらいまで、さらにその前2年は上位10位について、全体回答数のうち何票を得たかなどが公開されている。そこで具体名が公開されているものについて、それぞれの番組が属する放送局(キー局、系列)毎に票数を加算。その合計を回答数で割り、「放送局単位での『子どもに見せたくないテレビ番組』保有度」を算出する。
順位表上に具体名が上がらなかった番組、例えば「バラエティ番組」のようにジャンルで指定されて具体的な番組名が上がらなかったものなどはすべて「その他」に含めてあるので、今回の統計データ上では「ゼロ」になった放送局でも、実際には「子どもに見せたくないテレビ番組」の票が入った可能性はある。
まずは2008年、つまり最新データにおける分布。東京における放送時のチャンネル順に並べてあるので多少順番が変に思えるかもしれないが、テレビ朝日が大人気(!)であることが分かる。

子どもに見せたくない番組(2008年/放送局別)
テレビ東京とNHKは、少なくとも上位の番組具体名列挙リストには名前が見当たらなかった。テレビ朝日が多いのは「ロンドンハーツ」「クレヨンしんちゃん」など、フジテレビが多いのは「志村けんのバカ殿様」「めちゃ×2イケてるッ!」など、定番の番組が寄与しているのが主要因。
同じ手法で2004年までさかのぼって算出し、推移をグラフ化したのが次の図。

「子どもに見せたくない番組」を有する放送局(上位番組のみの統計)
多少順位の変動があるのは単発・個別のテレビ番組の影響が大きいため。例えば2006年は日本テレビの値が跳ね上がっているが、これは色々と物議をかもした問題作「14才の母」が単独で13.1%をはじき出したからに他ならない。
一方でテレビ朝日とフジテレビが高い水準を維持しているのは、前述した「ロンドンハーツ」「クレヨンしんちゃん」(テレビ朝日)、「志村けんのバカ殿様」「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ)が安定して「子どもに見せたくない」という票を集めているため。特に「ロンドンハーツ」は5年連続してトップを独走している。また、このようにグラフ化してみると、TBSの数字が年々増加しているのも気になるところではある。

とはいえ、子どもを育てる立場の保護者の目線では「好ましくない」と思われている、言い換えれば「問題番組」の多い少ないがテレビ放送局によって異なる傾向を見せているのも事実。この結果の受け止め方は、見た人の立場によって違ってくるだろう。あなた自身はどのように思われるだろうか?
スポンサードリンク
