「パスタ」や「そば」が対新型インフル備蓄食に向いている件について
2009/05/11 04:45


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●「電気、ガス、水道などのライフラインは確保される」のが前提
対新型インフルエンザ向け備蓄・保存食(流行時に極力自宅待機を余儀なくされた時)を考える際に、大前提となるのは「電気、ガス、水道などのライフラインは確保される」ということ。要は「買い物のために外に出るのが好ましくない」状態において、食料をいかに確保しておくかということになる。最近ではデパート・スーパーなどによるネット通販・自宅宅配も普及しているが、新型インフルエンザが国内で流行した際に、それらの流通網が正常に使えるかどうかは保障の限りではない(使えたとしても利用者が殺到してまともな買い物は難しい)。
そこで、新型インフルエンザ向け備蓄・保存食としては「調理機器は通常通り使えるのが前提」「場所をあまりとらず安価」「長期間保存できる」ものが好ましいという結論になる。まずは何より主食を、ということで「お米」を農林水産省は薦めているのだが、それに勝るとも劣らないのが「パスタ」や「そば」なのである。
●「乾燥」がポイント
「パスタ」も「そば」も基本は「乾めん」。インスタントでは無く、茹でて仕上げるタイプのパスタやそばを見れば分かるように、商品としてはガチガチに乾燥していて水分などほとんど含まれていないのが分かる。

元々パスタは乾燥系のものにおいては細めのもの(バーミセリ)が由来で、これは船の長旅の際の保存食として、また食糧難に備えた備蓄品として重宝された歴史を持つ。特にヨーロッパでは16世紀以降、飢饉に備えた保存食として乾燥パスタが普及することになる(【美味しいパスタを作ろう!】)。
日本人にとってはお米ほどにはなじみの無いパスタだが、備蓄・保存食としては長い歴史を持つわけだ。そしてそばも、仕組み的に似ていることもあり、長期間の保存に向いているという次第である。
ちなみにインスタントラーメンやカップめんのような、インスタント系でお湯を注ぐだけで食べられるものは、「見た目は乾めん」であっても賞味期限が短いものがほとんど。これは使われている油が痛んでしまうのが原因。「インスタントラーメンも乾めんだから年単位で保存できるよね」とばかりに思い込み、賞味期限を無視した保存をしていると、いざ使う時に悲劇を招くことになる(日が進み痛んだ油は当然身体には悪い)。
●そばつゆ・ソースはどうする?

一方「パスタ」の場合、市販されている缶詰のパスタソースは、パスタそのものの特製に合わせてあるからなのか、意外に賞味期限が長い。これも商品次第だが、中には2-3年ほどの長期間保存できるものもある。「パスタ」本体と一緒に同じ程度の賞味期限を持つパスタソースの缶詰を保存しておけば、管理もしやすくなる。
「パスタ」「そば」どちらにしても、いざというときはゆでた後に塩でもかけて食べるという手もあるのだが。
これら「パスタ」「そば」などの備蓄は、当然日のあたらない・湿度の低い場所で行うのが望ましい。押入れや地下室、台所の収納庫や引き出しなどが適任。黒いマジックペンで大きく賞味期限を書き記しておき、期限切れチェックの時に分かりやすくしておけば、あとで面倒がない。あるいは複数のバスケットを用意しておいて、賞味期限がいつ切れるかによって区分しておくと楽になる。

また、経験則ではあるが、備蓄・保存食は新型インフルエンザの流行といった災害的緊急時だけでなく、経済的緊急事態にも役立つことが多い。蓄財という観点では現金などにかなうべくもないが、意外な場面で救われることもあるだろう。
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