【更新】好きなデザートとアイスのフレーバーの推移
2009/05/08 04:55
日本アイスクリーム協会は2009年5月1日、毎年恒例のアイスクリームやスイーツ全体に対する調査報告書「アイスクリーム白書」の2009年版を発表した。それによると去年と比べて今年は女性においてアイスクリームをたしなむ・購入する頻度が上昇する一方、1個あたりの単価が下落する「多数少額」傾向が見られた。協会側ではこれを「景気動向に影響を受けている」としている。今白書は1999年以降ほぼ毎年発表されており、一部断絶がありながらも定点的な調査項目も見受けられ、面白いデータの動向も確認できる。今回はそのデータから、「好きなデザート」と「好きなアイスクリームのフレーバー」についてグラフ化してみることにした([発表ページ])。
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アイスクリームといえば、チョコレートなどと並びスイーツ(甘味系のお菓子)の代表食に他ならない。調査対象や調査方法、時期によって多少の違いはあるが、【「俺はガム」「私はチョコ」男女で異なる好きなお菓子の傾向】にもあるように、常に上位に顔を見せている。今回のデータは日本アイスクリーム協会調査によることや、「市販のアイスクリームを1年以内に自分で購入して食べた」という前提があることなども影響を及ぼしていると思われるが、好きなデザートのトップにはアイスクリームがついた。データが取得された年代すべてにおいてアイスがトップについている。
好きなデザート(複数回答、飲料のぞく)
定点観測にも関わらず調査が行われていなかったり、調査対象が特異なもので図表に併記するのには問題がある年数のをのぞいてあるため、年数そのものが歯欠け・項目によってはデータが無く折れ線グラフが飛んでいる部分もあるが、大体の傾向はつかみとれるはず。
一時期ケーキ・シュークリームが伸びる場面も見られたが、全体的には「アイスクリーム」「チョコレート」がトップと第二位を独占している。また、和菓子の代表作「あられ・せんべい」はデータが公開されないほど低位にいた年もあり、直近三年間でも(掲載項目の中では)低迷しているなど、今ひとつの感が強い。
また、全体的に「好き」と判断されるデザートそのものが増える傾向にあるのも興味深い。販売場所の多様化(主にコンビニ、そして最近ではネット通販)や商品そのものの改良やバリエーションの増加、味の改善などが功を奏しているのだろう。
一方、アイスクリームそのもののフレーバー(トッピングや味付け)については、一番シンプルでオーソドックスな「バニラ」がトップの独占状態を維持している。
好きなアイスクリームのフレーバー(複数回答)
個人的には「バニラ」はうどんで例えるなら「素うどん」的な、「基本中の基本」的イメージが強く、(もちろんそれはそれでとても美味しいのだが)例えばチョコや抹茶のようにプラスαをしたもので無いと何となく損をした気分になってしまう。しかし世間一般には「バニラが好き」という人が圧倒的多数を占めるようだ。どうやら当方が単に貧乏性だけなのかもしれない(笑)。
デザート、そしてフレーバー双方ともに、和食系のものが洋風系と比べると、低迷気味なのが気になる。デザートにしてもアイスのフレーバーにしても洋風の方がしっくりくるのか、それとも和風系のものはあまり受け入れられないのだろうか。
……と思って過去のデータをもう一度洗い直してみたところ、50歳以上限定で特別に調査を行った[2001年度分の白書(PDF)]によると、フレーバーの部門ではトップはやはりバニラで変わらないものの、第二位にはあずき(32.8%)・第三位には抹茶(32.0%)がつき、通常第二位固定のチョコレートは第四位の23.3%に留まっていた。
デザートについてのデータはないが、フレーバーとデザートとの関係を見る限り、どうやら「和食系のフレーバーは(、そして恐らくはデザートも)中高齢層が好む傾向が強い」ようだ。甘味の性質やなじみ易さが世代間の好みの差を生み出しているのだろうか。
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