【更新】値上がりする住宅はローンの積み増しで購入!? 増加する住宅ローン総額平均

2009/05/04 10:20

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マンションイメージリクルートは2009年4月27日、首都圏における新築分譲マンションの市場調査を発表した。それによると、新築マンションの購入において、自己資金(頭金)の額が減少傾向を見せると共に、ローン借入金の総額平均が増加の一途をたどっていることが明らかになった。物件価格の高騰により住宅購入の際の負担が増加している、あるいは購入者が背伸びをしている様子が見て取れるデータといえる([発表リリース、PDF])。



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今調査は2008年1月から12月にかけて郵送法で行われたもので、対象は2008年中に首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)で新築分譲マンションを購入契約した人。回答者数は2847人。

調査母体、つまり新築分譲マンションを購入した人のうちローン借入をした人に対し、その借入額を尋ねたところ、最多層は3000-3500万円となり、2007年の2500-3000万円層から増加する傾向を見せている。他の階層も昨年から増額へスライドする様相であり、平均額も100万円ほど上向きを見せている。

ローン借入総額(借入者全体)
ローン借入総額(借入者全体)

2005年以降、ローン借入の総額は増加傾向を見せ、2008年には5年前の2003年と比べて10ポイントほどの増加が確認できる。増加率こそ違えど、この時期における住宅ローンの負担増は【年齢階層別の収入や負債の推移】で提示した総務省統計局のデータでも明らかにされており、住宅ローンの負担が(金額的に)増加していることを裏付けている。

ローン借入総額平均(万円)(折れ線は2003年を100%とした時の割合)
ローン借入総額平均(万円)(折れ線は2003年を100%とした時の割合)

今回は図式を略するが、自己資金(頭金)は逆に減少する傾向がある。さらに「頭金」+「ローン総額」の合計、つまり住宅購入総額は増加している。従って、「手持ちの現金は少ないものの、少々背伸びをしてでもローンを組んで、値上がりする住宅を手に入れる」人が増えていることが分かる。



やや余談となるが。今調査では「自己資金額」の回答者は調査母体全員であるのに対し、ローン借入総額者数はそれより少ない値を示している。これはすなわち、調査母体の中に「新築分譲マンションを全納で即金にて購入した人」がいることを示している。借入総額のデータが用意されているのは2003年以降だが、2003年度のデータは二次調査項目となっているため、2003年と2004年(2004年の1月-3月分)は比較参考値にはならないため除外し、2005年以降のデータでのみ「即金購入者」を計算したのが次のグラフ。

調査母体数とローン借入者数から推測できる「即金購入者」の割合
調査母体数とローン借入者数から推測できる「即金購入者」の割合

具体的にどれくらいの額の分譲マンションを購入したかまでは分からないが、ここ数年で即金購入者は多少の減少を見せていること、そして少なくとも2008年でも7%の人は新築分譲マンションを即金で購入したことになる。色々な意味で(当方から見れば)「あなたの知らない世界」のような気がする。やはりあるところにある、ということなのだろう。



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