ネットショッピングの浸透がクレカ普及を加速させる
2009/04/12 10:44
ディムスドライブは2009年4月8日、クレジットカードに関する調査結果を発表した。それによると、調査母体の中でクレジットカードの利用「場面」(状況)としてもっとも多いのは「ネットショッピングをする時」であることが明らかになった。また、使う「場所」でも「ネットショップ」が最上位を占めており、インターネット経由の買い物手段の普及が、クレジットカードの浸透に拍車をかけている様相が見て取れる(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は2009年2月10日から2月26日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万1961人。男女比は50.1対49.9で、年齢階層比は30代33.2%・40代31.0%・50代15.3%など。職業比は会社員がもっとも多く41.6%、次いで専業主婦(主夫)19.7%・パートやアルバイト11.8%など。
クレジットカードは信用枠内で「後払い」にて買い物が出来る、いわば「信用買い用カード」。単純に「商品先取り・代金後払いカード」としてだけではなく、現金振込よりも手軽に(そして後払いで)情報の伝達のみで支払い手続きもできるため、特に非対面売買であるネットショップをはじめとしたインターネット通販での買い物に指定されることが多い。
相対:直、支払:手持必要
・ネット通販(現金)
相対:無し、支払:現金(手持必要)
・ネット通販(カード)
相対:無し、支払:後払いでOK
つまりネット通販でカードを使うことにより、顧客側は「わざわざ店舗におもむくことも無く、購入時に商品価格相当の現金を確保しておく必要も無い。自宅から出ずに、支払いは後で分割して、商品を先取りできる」という、まさに
元々「現金のやり取りの面倒さ」を省くために商品販売側(企業側)がカード決済を推奨している場合も多いが、インターネット通販でクレジットカードが多用されるのは、このような「お客側のメリット」が際立っているからだと思われる。
実際、クレジットカードをどんな時に利用することが多いですかという設問でも、もっとも多い回答は「ネットショッピングをするときに」で6割近くもいた。
クレジットカードをどんな時に利用することが多いですか
「高額な商品購入の際」「手持ちの現金が無い時」など、クレジットカードの「後払い」の仕組みを活用する人も目立つが、それ以上に「ネットショッピング」の回答者が多い。単純に「支払方法がそれしか無いから」だけでなく、「店に出向かなくても買い物が出来る」ネットショッピングの利便性を最大限に引き出すため、クレジットカードを使う人も多数含まれるのだろう。
上記は「どんな時」だが、これを「どこで」で聞いてみても、興味深いことに「ネットショップ」がトップにつく。英語で表現すれば「When」と「Where」で同一の回答が導き出されるという現象が起きている。
クレジットカードは、どこで利用する事が多いですか
ネットショップは特定した場所が無く(あえて言えば置かれているサーバーだが……)、誰の端末でもそのページを開けば、そこがネットショップ足りえる。だからこそ「どんな時」と「どこで」が同じ回答になってしまうのだろう。ページを開いた時が「ネットショップを使うとき」で、その場所が「ネットショップの場所」なわけだ。
「百貨店・ファッションビル」や「家電量販店」など、多少高めの金額を使う時にもカードは良く用いられている。他にマイルなどのポイントを貯めるためスーパーマーケットやガソリンスタンドでの使用もよく見受けられる。しかし多くの人にとってクレジットカードは、「ネットショップでもっとも多用する」という認識が高まりつつあることは否定できまい。
と、「ネットショップにおけるクレジットカードばんざい」的なデータが出てはいるが、今結果はあくまでも「インターネット経由の調査」によるものであることを留意しておく必要がある。インターネットを使わない人、使ってもネットアンケートに参加するほどのポジティブ・アクティブ性の無い人の場合、ネットショップでクレジットカードを使う人の割合は今結果ほど高くは無い。ましてや、インターネット上でクレジットカードを使うことを毛嫌いする人も多く(セキュリティー上の問題を危ぐするため)、世間全般として調査しなおせば、「高額商品の購入」「百貨店・ファッションビル」などの方が上位に達しているかもしれない。
それでもなお、ネットショップにおけるクレジットカード利用による利便性は否定できない。カードそのものの利用者によるネットショップでの利用普及率の高さがそれを物語っている。今後各ネットショップで支払方法の多様化が進んでも、クレジットカードの利用率は高いままで推移することだろう。
スポンサードリンク