アメリカ流「1年間に250万円節約する5つのテクニック」
2009/04/03 04:00
景気が後退して可処分所得が減ってくると、節約の話が話題となるのはどこの国でも同じ。【Msnbc.com】では「むしろこの機会を好機ととらえ、シンプルなライフスタイルに立ち返るべきだ」とし、5つの生活様式の変更をうながしている。これらをすべて実行すれば、年間で2万5000ドル(約250万円)節約できるという仕組みだ。ただし5つとも非常に大きな決心と生き方の変更を必要とするもので、全部を実行するのは難しいかもしれない。それでも話を目にする分にはタダだから、見てみないわけにはいかない。
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「極端だろう、それって」という意見があるかもしれないが、20年ほど前まで携帯電話など世間一般には普及していなかった。その時、世界はすべて不平不満だらけだっただろうか? そう考えれば、思い切って携帯電話とおさらばしても問題はないかもしれない。
2.自動車は一家に一台……8000ドル/年
現在アメリカでは1家庭に平均2台の車を保有している。1960年においては1台だったから、半世紀で2倍に増えた勘定だ。自動車は家庭に一台あれば十分。あとは公共交通機関などを巧みに使いこなそう。保険料や修理費などもあわせ、これくらいは節約できるし、地球にも優しい。
3.外食より自炊……2000ドル/年
アメリカの労働統計局によると、アメリカの平均的な家庭では1年に2668ドルもの費用を外食に費やすことになる。この外食分をすべて自炊でまかなったとしたら、概算で2134ドルは節約できる、というのが元記事の主張。
4.衣服を使いつぶす……一人あたり1800ドル/年
アメリカ人の多くはちょっとした痛みやすり切れ、染みがついただけで衣服を捨てたりチャリティーに寄付する傾向があるという。しかしチャリティーではすでに供給過多状態にあり、結局多くの服が最終的に廃棄処分とされる。「チャリティーにまわす分の服が無くなる」という心配は無用。クローゼットに収められている服を上手に着こなして、新しい服や靴の購入を我慢すれば、これだけ節約が可能。
5.大学生の子どもを学生寮に住まわせるのをあきらめさせて自宅通学にする……一人あたり9000ドル/年
今の時分では、大学生が自宅から通うのは「あまりクールではない」とされている。ところが卒業後、寮や一人暮らしのために借りた「学生ローン」の返済を履行することができず、仕方なく実家に戻る学生が増えているという。昔は実家から大学に通うのが普通で、卒業後も実家に留まることは、やっぱり「あまりクールではない」といわれていた。皮肉にも昔と今では正反対の事例が起きているわけだ。
それぞれの項目を概算すると、日本の水準と比較すればそれなりに裕福な家庭を前提とした節約プランであることが分かる。それに、5つの事柄のいずれもが「取りやめれば確かにその費用は節約できるが、人によってはそれ以上の出費を生み出してしまう」可能性もあり、一概に「全部足して2万5000ドルの節約」と言い切るにはやや難がある。また、お金ですべてが割り切れるわけでもない。無理に切り詰めて家庭内不和がぼっ発し、もっと大きな損失をこうむることになるかもしれない。その一方、説明の端々にアメリカの消費文化の実状がかいま見られるのは興味深い。
今の日本に照らし合わせて考えて見ると「3.」はすでに自発的に行われているだろうし、程度の差はあれど「4.」あたりは実践されているはず。極端な変革による節約は難しいものの、それなりに参考になる面もあるものと思われる。
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