通話・メールから多様な使い方へ-子どもたちのケータイ事情

2009/03/19 19:50

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携帯電話を使う子供たちイメージネットマイルは2009年3月18日、携帯電話の子どもたちの利用に関する調査結果を発表した。それによると携帯電話を使っている子どもたちが、それぞれの端末で利用する機能としては、「メール・通話機能」が非常に多いことが明らかになった。また、この一年の間にカメラやスケジュール・アラーム機能を使う割合が増加しており、子どもたちの間でも携帯電話を単なる連絡手段だけとしてではなく、「複合情報処理端末」とし使いこなし始めている傾向が見られる([発表リリース、PDF[)。



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今調査は2009年2月26日から3月2日までの間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は591人。男女比は167対424で、年齢階層比は小学5年生が157人・小学6年生が126人・小学4年生が112人など。

調査母体591人のうち、自分専用・家族共有の携帯電話を持つ213人に対し、どのような機能を使っているかを複数回答で尋ねたところ、もっとも多かった回答は「メール」で79.3%に達していた。ネットマイルでは今回も含めて過去3回、子どもに携帯電話に関する調査を行っており、それらのデータをまとめたのが次のグラフ。

利用している機能
利用している機能

過去2回分で該当項目が無かったものは「ゼロ」としてあるので単純な比較ができない項目も多々あるが、3年分のデータが揃っている項目だけを抽出しても、「カメラ」「スケジュール・時計・アラーム」「音楽プレイヤー」において大きく利用度が増していることが確認できる。

小学生・中学生も
ケータイを
「複合情報処理端末」と
して扱うように
これは携帯電話そのものにおいて実装する機種が増えると共に機能が充実し、利用のためのハードルが低くなったことが一因。しかし同時に、同時に小学・中学生でも携帯電話を単なる連絡・所在確認用としての「連絡端末」だけではなく、さまざまな機能を活用した「複合情報処理端末」として使いこなす人が増えていることを意味する。考え方次第では携帯ゲーム機以上に汎用性があり、役立ち度も高い携帯電話。好奇心旺盛な年頃の子どもたちが(保護者に規制されない限り)色々な機能を使いたくなるのも理解できる。

また、今年のデータを男女別に区分すると、また違った傾向が見てとれる。

利用している機能(男女別)
利用している機能(男女別)

図中にもコメントしているが、男子は「音楽・ゲーム・ネット」などの娯楽系、女子はコミュニケーションツールとしての「メール」や「カメラ・アラーム」などのマルチメディア系・実用系に興味を持つ傾向が強い。別機関での調査結果ではあるが、携帯電話の利用において女性が男性よりもメールをよく使うのは【メールが5割強で会話が2割……携帯電話で「もっとも」使われた機能】などで知られていることであるし、【ケータイで撮った写真、男女別で異なる利用目的】にもあるように携帯電話のカメラ機能を用いた写真を有効活用するのも、女性の方が多い傾向がある。

男女間の物事への
とらえかたの違いが
ケータイの利用様式にも
差異をもたらしている?
男女間における携帯電話の立ち位置、活用方法の違いの片りんは、すでに小中学生の時点で現れているわけだ。元々男女における機械や道具、そして(主にマルチメディア方面)情報などに対する感性の違いが、携帯電話の利用シチュエーションにも反映されているのだろう。【女性の「クチコミ発信量」は男性の2倍、浸透スピードは3倍以上!?】で触れているが、クチコミでは男性は「情報」女性は「感性」を重視する。これがクチコミという1行動に限ったことではなく、さまざまな行動様式でも当てはまるとすれば、今回の「携帯電話の利用形式の男女間における違い」もおぼろげながら説明ができそうな気がする。





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