【更新】ラジオに広告を出すにはいくら必要!? ラジオの広告費を調べてみる

2009/03/16 05:20

このエントリーをはてなブックマークに追加
ラジオイメージ先に【テレビがCD購入に与える影響力はインターネットの2-3倍!】などで、ラジオがCDの販売促進のための媒体としては案外コストパフォーマンスに優れているのではないか、というデータをお伝えした。それでは具体的にラジオで広告を打つとしたら、どれほどの費用を必要とするのだろうか。せっかくなので調べてみることにした。



スポンサードリンク


まずはラジオ広告の効果などを測定研究する第三者機関【日本ラジオ広告推進機構(RABJ)】が提供している[ラジオ広告料金目安]。基本的な20秒CM(コマーシャル)1回分の目安が掲載されている。あくまでも「目安」であり、放送する回数や予算、放送時間帯などによって変わってくる。また、これらの料金は「放送料」のみで、別途CM制作費がかかるとのこと。

元ページには主要エリアの放送局における料金目安の一覧が掲載されている。ここではいくつかの放送局をピックアップしてグラフ化してみた。

20秒あたりの広告料目安(上限、単位:円)
20秒あたりの広告料目安(上限、単位:円)

【テレビ局からスポット広告を減らした業種を調べてみる(2009年3月期第2四半期編)】にもあるように、テレビやラジオでは「番組を提供し、番組中に流れるタイム広告」と「番組と番組の間に流れるスポット広告」が存在する。タイム広告の方が全般的には料金は高めとなる。

また、電通や博報堂の売上区分を見れば分かるように、放送料そのものもさることながら、放送するためのCMの制作費も請求されるので、実際にはこれ以上の予算が必要となる。いわく「放送する素材は経験豊富な専門家に任せなさい。素人が作っても効果を最大限には活かせませんよ」ということだ(家庭用ゲーム機における「本体よりもソフトの販売」、プリンターの「本体よりも交換用リボン」のビジネスモデルに似た部分も以下略)。

さらに各種放送の倫理規定や各放送局の方針・ガイドラインに合致しているか否かなどもチェックしなければならないので、自主広告を持参して「これを放送して下さい」と放送料と共に頼んでも、はいそれでは放送しますね、というわけには行かない。さらに「広告枠」のスケジューリングも必要。そして恐らくは(経験則上の話だが)、放送局側も広告代理店をはさんで彼らに放送素材を制作させることを、猛烈にプッシュしてくることだろう。

そのような事情を念頭においても、TBSラジオや文化放送、ニッポン放送などの全国区放送局はさすがに高額だが、地方ラジオ局は意外に安めなことが分かる。地域限定のラジオ局なら、20秒1枠が2万円-3万円で使えるという計算になる。

電通が運営している、広告購入のためのポータルサイト[ADGOGO]から、[ラジオCM部門]を見ると、単純なラジオ広告以外にPodcast広告(Podcast番組の前後に挿入される音声広告)も用意されていることが分かる。

ラジオCM GOGO
ラジオCM GOGO

なおQ&Aを見ると「ラジオCMは訴求内容をお伺いさせて頂き、熟練したラジオCM制作のクリエイターが、ご要望にあわせた内容に作りこみます。ラジオCM制作には費用が発生しますが、予算に応じた制作が可能です」とあるので、自らが放送素材を持ち込んで「これをラジオCMとして放送してください」というパターンはできないようだ。

ADGOGOには費用シミュレーションが用意されているのだが、なぜか選択メディアにラジオが無く(テレビ、衛星、新聞、雑誌のみ)、今回の記事主旨では利用不可能。残念。



ちなみにCD販売の促進においては「オールマイティカード」的な効用を発揮するテレビ放送だが、シミュレーターを使って「関東全域キー局」「放送開始-放送終了まで」「1口10回分(期限は2週間)」「CMライブラリ素材の利用・加工料を含む」で試算すると525万円(税込み)。説明を読むとどうやらスポット広告でこれだけの放送料が発生するようだ。

先のラジオ放送のCM料金(高くても100万円/10回)、さらには【テレビやインターネットの「CD購入時に与える影響力」】における購入影響度のデータを見ると、少なくともCDの販売促進という観点においては「ラジオがコストパフォーマンス的に優れている」可能性は否定できないようだ。



スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|X(旧Twitter)|FacebookPage|Mail|RSS