「世間一般に対するテレビの媒体力はここ数年で……」の投票結果(中間発表)
2009/03/11 07:10
先に【民放連曰く「諸君らが愛してくれたテレビの広告費は減った。何故だ!?」】で、民放連(日本民間放送連盟)のレポートにおいて、「民放連側としては、テレビの媒体力(メディア自身が持っている影響力、パワー)は減退していないという認識」であることを紹介した。そこで読者本人に対する、ではなく「読者から見た、感じる」世間一般の「テレビの媒体力」はここ数年でどのように変わったのか、あるいは変わらなかったように見えるのかについて、アンケート調査を開始した。今回はその調査の中間発表内容をグラフ化してお見せすることにしよう。
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「テレビの媒体力」はここ数年でどのように変わったのか
投票開始は2009年1月14日。3月11日早朝時点で有効回答数は229票。調査対象の年齢階層及び男女比は不明(というよりそれを測定できるタイプのアンケートではない)。
調査結果は上記グラフの通りだが、あらためて表記し直すと
質・量、共に向上……(1票/0.4%)
質は向上、量は低下……(4票/1.7%)
質は低下、量は向上……(27票/11.8%)
質・量、共に低下……(183票/79.9%)
その他……(8票/3.5%)
※質か量、どちらかでも「向上した」と考えている人……32票(14.0%)
という結果になる。
実際の媒体力がどのように変化しているのかは、「媒体力」の明確な定義づけにはじまり、客観的に数字化できる計測方法の特定、そしてその方法に基づいて定点観測的にデータを取得するなどの作業が必要となる。それが難しければ、視聴時間の変化や広告費の移り変わりも、間接的ではあるが「媒体力」を示す数字としては有効だろう。
今回の調査(中間)結果は、あくまでもインターネット経由でウェブサイトを閲覧する読者が、周囲環境などから感じ取れる「世間一般に対する媒体力」であり、「テレビの媒体力」そのものとはやや(しかもテレビ側に不利な)ズレが生じている可能性がある。
それを差し引いても、「質・量共に低下した」という意見がほぼ8割に達しているという事実を否定することは難しい。さらに、質、あるいは量のどちらか一方でも向上したと考えている人が14.0%しかいないのにも注目したい。テレビ放送そのものは映像技術の発達やコンピュータグラフィックス技術の進歩、インターネットなどの活用、さらにはワンセグの登場などで、以前と比べれば質を高めるチャンスは山のようにある。にも関わらず「向上した」という意見が2割にも満たないのはどうしたものだろうか。
なお今アンケートは300-400票ほどのデータを取得できるか、あるいはゴールデンウィーク前後まで継続し、最終的な結果をあらためてお伝えする予定。今回の中間発表からどのような推移を見せるのかにも、注目したいところだ。
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