「もう乗る場所無いよ!」史上最強(!?)の乗車率を誇るトラック
2009/03/08 09:50
先に【史上最強(!?)の乗車率を誇る列車】で紹介したように、我々日本人がよく「有り得ない」と(主に欧米から)言われる「すし詰めの満員電車」をはるかに超えた、ある意味無茶なレベルでの「詰め込み」を行う中東・東南アジア地域での情景が伝えられることがある。映画や漫画の世界、あるいはイベントやスタントなどの特別な出来事ならともかく、それが日常のワンシーンを切り取ったものなら、「こんなこと毎日のようにやっているのか!?」とばかりに、驚きは二度繰り返されることになる。そんな驚きを体感させてくれるのが、先日【Mail Online】で紹介されたお話と写真。
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出稼ぎ労働者たちが乗り込むトラック……だと思われるが車自身のディテールすら分からないほどの乗車率
百歩譲ってバスなどの乗客を乗せる自動車なら「乗車率」を考えることも出来るが、貨物自動車には元々「定員」が無いため乗車率も何もあったものではない。元記事では「上に乗っければもう一人載せられるかも」とタイトルで語られているが、「人間は積み木じゃないんだから」と苦笑いしながらツッコミをしたくなる。
この写真が撮られた場所はサハラ砂漠上。北アフリカ周辺地域では原油の産出で比較的裕福なリビアへ、出稼ぎをしたリビアの隣国ニジェール共和国やその隣国のマリ共和国(いずれもアフリカ北西部の国)の労働者たちが帰路につく情景を撮影したもの。写真はトラックそのものにフォーカスが当てられていて情景が分からないが、説明によると周辺は日陰でも35度にも達するような灼熱地獄で、この旅は2-3週間ほど続くことになる。
この「すし詰め旅行」は一度きりではなく、彼らはそれぞれの自宅に戻り、家族とひとときの安らぎを得たあと、再びリビアへ出稼ぎにおもむくことになる。同様にこのようなすし詰めのトラックにまたがり、数週間の旅を経て。
車輪が砂漠に相当めり込んでいる様子を見ると、積載オーバーレベルの問題ではなく、多少のカーブでも下手をすると何人か振り落とされてしまうのでは? という不安にすらかられてしまう。周囲に何も無いサハラ砂漠内だから出来る芸当で、その他の地域ではこの半分も難しいかもしれない。
この地域に住む人々の社会情勢と共に、気合というか生活にかける意気込み・たくましさをあらためて知ることが出来る写真ともいえよう。
※白地図From【世界地図・世界の国旗】
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