「居間はフローリングで8畳は欲しい」一人暮らしの大学生が望む部屋
2009/03/06 05:05
不動産総合情報サービスのアットホームは2009年1月29日、大学生の一人暮らしの実状と部屋探しに関する調査結果を発表した。それによると、調査母体の大学生においては、「和室よりも洋室(フローリング)」を好む傾向があることが明らかになった。また居間の大きさは約8畳を望む声がもっとも多く、4割を超えていた。「1DKで8畳」が大学生が理想とする一人暮らしの環境のようだ(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は2008年10月21日から24日、首都圏在住の一人暮らしをしている大学生470人に対してインターネット経由で行われたもので、男女比は245対225。
今調査では現在の大学生の住居環境やその希望を、さまざまな面から調べている。今回取り上げるのは、出来れば住みたい部屋のタイプや居間の広さ。別項目では希望の間取りは「ワンルーム」よりも「1K」「1DK」「1LDK」など、「居間+α」のタイプを望む声が圧倒的に多いことが明らかにされている。「2K」以上の間取りになると家賃も跳ね上がるため、そこまでは望んでいないようだ(とはいえ、2割近くが「2K」以上と答えているが……)。
自分の住み家の中でも、もっとも長い時間を過ごすであろう「居間」の部分を和室にするか洋室にするか、洋室ならカーペットかフローリングか。これは大きな問題となる。よほどのことが無い限り一度決めた様式は、大学を卒業して部屋を出るまで変えられないからだ(あるいは卒業して就職しても、その場に居残るつもりなら、さらに長い時間を共にすることになる)。単純な好き嫌いだけでなく、家具の事情や自分のクセなど、あらゆる事柄を考慮した上で選択しないと、後で悔やんでしまうことしきり。
実際に「居間は和室・洋室どちらが良いか」と尋ねたところ、実に8割以上の大学生が「洋室」しかも「フローリング」を望んでいた。
居間のスタイル希望(全体)
居間のスタイル希望(男女別)
和室は男女とも5%以下。洋室でもクッションフロアやカーペットは1割前後でしかなく、8割以上がフローリングを希望している。特に女性はフローリングへの憧れが強いからか、9割近くがフローリングを選んでいる。掃除のしやすさや、家具などを置いた時の面倒の無さを考えると、確かにフローリングは合理的ではあるのだが、ここまで人気が高いとは正直驚かざるを得ない。
それでは「フローリングがお望み」な居間の広さはどれくらいが良いのか。家賃を気にしなければいくらでも広い方が良いに決まっているのだが、ここで尋ねているのはあくまでも「現実的な」「自分が払える範囲において」という事。平均では全体・男女それぞれすべてにおいて「8.3畳」という結果が出た。
居間部分はどのくらいの広さが良いか
もっとも回答数が多い選択肢は「8畳くらい」。次に「10畳くらい」の意見が多いため、平均では8畳より多少ではあるが上回った結果が出ている。先の居間のタイプ同様、男性より女性の方が多少だが広めを求める傾向があるようにも見える。
「間取りは1K以上、出来ればリビングやダイニングルームも欲しい」「居間はフローリング、面積は8畳以上」が、大学生が希望する賃貸住宅のイメージということになるのだろう。実際に住宅情報誌やオンラインの住宅情報サイトを見ると分かるのだが、最近は1Kプラスαの物件では6畳きっかりの物件もあるが、6畳+α、あるいは8畳以上の物件も目立つようになった。これもニーズに応えての変化、というところだろうか。
ただし、単純に数字的な間取りや畳数で決定すると痛い目にあう可能性があることには注意して欲しい。同じ畳数でも畳そのものの大きさの違いにより、実際の広さがかなり違う場合もある(最近はあまり見られなくなったし、専有面積で比較すれば良いからひっかかることはほとんど無くなった※)。またリビング部分が広く、連続したレイアウトになっていれば、居間部分が多少狭くても生活の上では「狭くて困る」こともあまり無い。
これから部屋を選ぶのなら、極力足を運んで実際の物件を見て選ぶようにしよう。数字や間取り図だけでは分からない「広さ」なども見えてくるだろう。
※首都圏不動産公正取引協議会では「たたみ1畳は1.62平方メートル以上」と決められている。
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