男性は「情報収集」、女性は「背中を押して☆」……男女で異なるクチコミ活用術
2009/03/03 05:10
ハー・ストーリィは2009年2月27日、クチコミに関する調査結果を発表した。それによると、商品やサービスなどの情報をクチコミで得る人のうち、そのクチコミ情報を活用する状況は、男性の場合は「じっくり調べたり検討したい時」・女性は「リアルな意見・感想を知りたい時」である場合がもっとも多かった。全般的に男性はクチコミを「自分が収集している情報をさらに蓄積するため」であり最終的な判断は自分自身が行う一方で、女性は「最後の決断の際のきっかけが欲しい」場合が多く、要は判断のための後押しをして欲しい傾向が強いことがうかがえる(【発表リリース】)。
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今調査は2009年1月26日から、インターネット経由で男性200人・女性409人に対して行われたもの。年齢階層比は女性はほぼ20代・30代・40代・50代で均等割当、男性は40代がもっとも多く38.5%、ついで30代31.0%・50代23.5%など。未既婚率については、男性が59.5%・女性が78.2%は既婚。
一般的には口頭で情報を伝達しあう手法を「クチコミ」と呼ぶ。最近では携帯電話やインターネットの掲示板やメールなどデジタル媒体によるものも総括して「クチコミ」と呼ぶ場合が多い。相手との距離が(物理的、あるいは意識的に)極めて近いこともあり、親近感や信頼性が高いと認識される傾向があるのが特徴。また最近では「クチコミ」は、商品のマーケティングの手法・研究課題としても取り上げられつつある。
さてそれでは実際に、クチコミで情報を得た人はどのような場面でその情報を「活用」するのだろうか。その活用方法もあわせ尋ねてみたところ、男女で大きな傾向の違いが見られる結果が出た。
クチコミを活用する場面は?(5つまで複数回答可能)
女性は「決断の後押し」
一方で女性において男性よりも抜きん出て回答率が高い項目を抽出してみると、「リアルな意見・感想を知りたい」「迷っている時、決めかねている時」「自分に合いそうかどうかを判断したい時」「自分の選択に自信を持ちたいとき」など、「自分ひとりで判断するのはちゅうちょするので、一緒に決定ボタンを押して欲しい・背中を押して欲しい」いい代えれば「自分ひとりで判断するのは気が引ける」場面が「男性よりも」多い。女性ならではの特徴は、この「決断のきっかけとしてのクチコミ活用」にある。
先の記事で、「クチコミの影響度において、男性は情報・女性は感性を重視する」という主旨のことを解説した。影響だけでなく活用の面においても、男性がドライに情報のひとつとしてクチコミを見なしている。それに対し女性はもっと親近感を持ち「共に歩もう」とばかりに手を取り合って、「はじめの一歩」を踏み出すためにクチコミを活用していることが分かる。
影響にしても活用法にしても、男性と女性ではクチコミに対する印象やとらえ方が随分と異なる傾向がある。クチコミ関連のサービスを利用する人はもちろん、運営する側もその「違い」について留意する必要があるようだ。
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