女性の「クチコミ発信量」は男性の2倍、浸透スピードは3倍以上!?
2009/03/01 11:50
ハー・ストーリィは2009年2月27日、クチコミに関する調査結果を発表した。それによると、男女間にはクチコミの利用量において大きな違いがあり、調査母体においては女性は男性と比べてクチコミの受信量は約1.6倍、発信量になると約2倍も大きいことが明らかになった。女性がいかにクチコミが好きかを再認識できるデータといえるだろう(【発表リリース】)。
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今調査は2009年1月26日から、インターネット経由で男性200人・女性409人に対して行われたもの。年齢階層比は女性はほぼ20代・30代・40代・50代で均等割当、男性は40代がもっとも多く38.5%、ついで30代31.0%・50代23.5%など。未既婚率については、男性が59.5%・女性が78.2%は既婚。
携帯電話やインターネットの掲示板やメールなど、最近では媒体も多様化したが、一般的に口頭で情報を伝達しあう手法を「クチコミ」と呼んでいる。「”口(クチ)”頭による”コミ”ュニケーション」の略だ、といえば分かりやすい。不特定多数にいちどきに伝播させる「マスコミ」と違い、相手の姿かたちが見えることもあり、親近感や信頼性が高いと認識される傾向がある。また最近では「クチコミ」は、商品のマーケティングの手法・研究課題としても取り上げられることも増えてきている。
それでは具体的に、商品やお店、サービスなどの情報をクチコミでやり取りしている人はどれくらいいるだろうか。男女別で尋ねた、「クチコミで情報を得たことがある」人の割合に関する結果は次の通り。
商品・店・サービスなどの情報をクチコミで「得る」ことがあるか
その情報をどのように活用する、判断材料として活かすかは別として、「得ることがあるか否か」という時点でも、女性は積極的に聞く耳を立てていることが分かる。「とてもよくある」と「どちらかといえばよくある」を足した、いわば「よくクチコミで情報を得る」人の割合は、男性が35.0%なのに対し女性は54.8%。実に1.56倍も女性の割合の方が多い。言い換えれば、男性は三分の一でしかないのに、女性は過半数に達している。
さらにクチコミ情報を「伝える」(バイラル・マーケティングではこの行動をする人を「インフルエンサー」とも呼んでいるそうだが)ことがあるか否かという質問に対しては、男性はわずか15.5%しか「よくある」派は居ないのに、女性は実に32.0%に達している。
商品・店・サービスなどの情報をクチコミで「伝える」ことがあるか
男性が6-7人に1人なのに対し、女性はほぼ3人に1人の割合。男女差で計算すれば、女性は男性の2倍以上の割合で「クチコミ情報を伝える人がいる」ことになる。
同じ情報に対し、「聞く側が1.56倍」「伝える側が2.06倍」ともなれば、一度情報が「伝えられて発せられる」間に、男女間での「クチコミ伝達量」は3.21倍も差が出る計算になる。人の口から口へと伝播されるクチコミ情報において、男女の間にいかに情報スピード・量の差が発生しうるかが、あらためて理解できるはずだ。
注意して欲しいのは「クチコミ」情報がポジティブなものには限らないということ。クチコミの伝播スピードと量が絶大なものであることを利用し、それを販促に活用しようという動きが盛んではある。しかし、多くの場合において「クチコミ」は特定の団体・人物がコントロールできるものではない(というより、本来は自然発生的なものだからこそクチコミなのだ)。下手な扱い方をすれば、目論見とは逆の「ネガティブな情報がクチコミされてしまう」という、しっぺ返しを食らうということに注意した方が良いだろう。
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