【転送】回収率63.7%で世界最高水準を維持、日本のペットボトル回収率は世界一
2006/11/12 12:00
清涼飲料水やペットボトル製作会社、しょうゆ会社などペットボトルに関係のある会社が作る団体らが所属している【PETボトルリサイクル推進協議会】は11月7日、2006年度年次報告書を公開し、2005年度におけるペットボトルの回収率が63.7%と世界最高水準を維持したことを公開した(【発表リリース】)。
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リリースによると回収率は前年度比で1.4ポイントアップしており、着実に上昇の一途をたどっている。例えば計測開始の1997年には9.8%でしかなかったが2000年には34.5%にまで上昇、2002年には過半数の53.4%を達成している。ペットボトルの生産数自身が増加する一方で回収率も増やすなど、努力のさまがうかがえる。ちなみに2005年度のペットボトルの生産量は53万3000トンになる。
日米欧のPETボトルリサイクル状況比較
日本の回収率の高さは欧米と比べても一目瞭然。アメリカ、ヨーロッパともに、いまだに半数にも達していない。ヨーロッパはそれでも堅調に回収率を上げているものの、アメリカではつい最近まで逆に低下しているありさまである。
各分野での回収・リサイクル状況を見てみると、鉄道やスーパー、自動販売機などの事業者によって回収されるペットボトルが増える一方、市町村などの地方公共団体が回収するペットボトルの回収率は、2003年度をピークに低下しつつある。これは家庭のリサイクル意欲が低くなったからではなく、中国に有料で売却して輸出する独自処理ルートによるケースが増えたためと思われる。
PETボトルのリサイクル概況
これらの「輸出ペットボトル」は国内のリサイクル業者の収益逓減をもたらすため、レポートでは国や環境庁から指導、基本方針の提示が行われているとのことだ。
重量も軽くて使いやすく、お手軽なために多くの人に用いられているペットボトル。しかし石油を用いた「資源」としての再利用価値は高い。日本は元々資源の無い国なのだから、その分知恵を働かせてリサイクルに励まねばならない(元々昔から日本はリサイクルのノウハウに長けた国だったのだから)。少々面倒だとしてもきちんと決められた場所に捨てることで、多くの人の役に立つことを考えよう。それだけでも、ちょっと良い気分になれるだろう。
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