あれば確かに嬉しいけれど・会社に充実させて欲しい福利厚生ランキング2009
2009/02/18 08:01
検索エンジンgooにおいて実施されていた【会社に充実させて欲しい福利厚生ランキング2009】の結果発表が行われ、第一位には「住宅手当」がついた。家計の出費の中では少なからぬ負担となる家賃や住宅ローンへ、少しでも考慮した手取りが欲しい、というのは多くのビジネスパーソンの切なる願いなのだろうか。
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goo ランキング |
会社に充実させて欲しい福利厚生ランキング2009 |
1 | 住宅手当 |
2 | リフレッシュ休暇 |
3 | 特別な休暇制度 |
4 | 人間ドック・健康診断の実施 |
5 | 資格手当 |
6 | 社員食堂 |
7 | 食事手当 |
8 | 育児休暇 |
9 | レジャー施設への入場割引 |
10 | 子どもの看護休暇 |
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今調査は2009年1月22日から26日、gooリサーチのモニターに対してアンケートを行い、その結果を集計したもの。有効回答数は1071、男女比は51.8対48.2。年齢階層比は30歳代がもっとも多く28.9%、ついで40歳代27.8%、20歳代14.3%など。
企業が従業員に支払う労働対価は、その労働自身に対する給与が基本になる。ただ、従業者が機械ではなく人間である以上、「仕事のやりがい」「やる気」を給与以外の部分に求める人も多い。それらを与えてくれる要素の一つが、企業が提供する福利厚生の数々。これがあるともっと仕事がしやすくなる、疲れがとれやすい、安心して仕事ができるなどなど、要望は数多くに登る。
トップについたのは「住宅手当」。要は賃貸住宅などの住宅関連費をサポートしてくれる「特別手当」の一種で、家計の出費項目ではトップを占めるであろう家賃・ローン代などの負担を軽減してくれるもの。実質的な手取りの底上げにも直結するだけに、従業員にとっては嬉しい手当てに他ならない。
第二位には「リフレッシュ休暇」。第三位の「特別な休暇制度」に内包されるような気もするが、これらは要は通常の有給休暇や病欠以外に、企業側があらかじめ設けた「堂々とお休みを取れる休暇制度」ということになる。クリエイティブ系の企業に多い制度だが、例えば「遠出旅行休暇制度」や「里帰り休暇制度」などが考えられよう。
第四位は「人間ドック・健康診断の実施」。人間ドックのような本格的な検診はともかく、健康診断は企業の法定義務だったはずだが、実際には行われていないところも多いようだ。従業員一人一人が自ら検診してもらう機会はあまりないだけに、企業側に制度をもとめたいという気持ちはよく分かる。
以下上位から順に項目をチェックしていくと、第五位は「資格手当」、第七位には「食事手当」、第十一位には「洋服手当」など、トップの「住宅手当」同様に「何らかの理由付けて手取りをかさ上げして欲しい」という要望が目立つのが見て取れる。「資格手当」ならば資格取得のモチベーションアップになるから企業側も導入を検討したくなるだろうが、「食事手当」「洋服手当」はどうだろうか(笑)。もらう従業員側は嬉しいかもしれないが、企業には「支払いが増える」以外にメリットはあまり無い。だったら最初から基本給なり能力給部分をかさ上げすればよいだけの話。
一方、「モチベーションのアップ」という観点では「子どもの看護休暇」「ベビーシッター・保育園・学童保育の費用負担/費用補助」「保育所の設置」などは注目に値する。これらの制度が整うことで、女性も安心して働き続ける・就職できるに違いない。ただし企業側の負担もかなり大きくなるので、さじ加減が難しいところではあるし、中小企業には無理な話かもしれない。
最後に第六位の「社員食堂」。外食するよりも安価で、自炊・弁当持参よりも軽い負担で、昼食を確保できるのだから、従業員が受ける恩恵は多数に及ぶ。さらにコミュニケーションの場も確保できるから、従業員の融和・一体感の向上という観点でも企業側にもプラスとなる。大手の企業でないと難しいが、数字以上に多くの人が望んでいる福利厚生なのだろう。
コメントを見ると、選択肢上の意見では同意する意見が多数を占めている。また、これらのランキングで上位に上がっている福利厚生は、逆に考えれば「現時点でそれらの制度が無いが、その制度が渇望されている」と考えることもできる。その観点で見ると、現在従業員たちが求めているのは「手当」と「休暇」が多くを占める、ということにいきつくのかもしれない。
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