【更新】地デジ向け チューナー・テレビの買い渋り 「面倒だから」と「終了してから」

2009/02/17 06:30

このエントリーをはてなブックマークに追加
テレビイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは2009年2月16日、地上デジタル放送(地デジ)に関する調査の結果を発表した。それによると、調査母体の中では「地デジ対応の機器などを購入していない人」の理由としてもっとも多くの人が回答していたものは「アナログ放送が完全に終了するまで購入したくないから」で3割以上を占めていた。「面倒だから」も2割を超えており、早急に迫った必要性の無いものには手を出さない傾向が強く見受けられる([発表リリース])。



スポンサードリンク


今調査は2009年1月20日から23日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は435人。男女比は54.0対46.0で、年齢階層比は20代12.4%、30代49.4%、40代31.0%、その他7.1%。

現時点で2011年7月24日までに、テレビ放送が現行のアナログ放送からデジタル放送に切り替わり、事実上地デジ対応の受信機でしかテレビ放送が閲覧できないようになるのに伴い、「地デジ対応の機器・契約」へのセールスプロモーションが必至で行われている。しかし同様の切り替えを行っていたアメリカで完全切り替えが(対応テレビの普及が遅れているため)延期され、日本でも浸透率が計画通りの値には達しないなど、「アナログ機器からの切り替え」の遅さが問題視されている。

それでは現在、地デジ対応の機器を購入しない・契約しないのにはどのような理由があるのだろうか。もっとも当てはまるものを調査母体のうち「まだ購入していない人」に尋ねたところ、もっとも多かった回答は「アナログ放送が完全に終了するまで購入したくないから」で、30.5%を占めていた。

地デジ対応製品を購入していないのはなぜですか?もっとも近いものを教えてください(購入・契約していない人限定)
地デジ対応製品を購入していないのはなぜですか?もっとも近いものを教えてください(購入・契約していない人限定)

次いで「面倒だから」が21.5%、「対応に必要な製品の価格が高いから」が17.1%と続く。もっとも、「アナログ放送が完全に終了するまで購入したくないから」以外の「対応に必要な製品の価格が高いから」「もっと良い製品が出るのを待っているから」は回答率にさほど大きな違いはなく、また「面倒だから」以外の2項目は実質的に同じようなもの。

「今はまだ買い時ではない」
という意見に多くが集約される
さらに一歩引いて考えれば、「面倒だから」以外の上位4回答は「今はまだ買い時ではない」という意見に集約することができる。いわばその具体的な理由が個々の選択肢で語られているわけだ。将来必要になるのは間違い無いが、今から購入してもメリットはさほどない、切羽詰ってはいないから、というのが心情だろう。逆に考えれば、テレビ放送そのものが「それほど意気込んで観るものではない」という考え方にのっとった回答だと見ることもできる。

今回答はあくまでも「まだ地デジ対応していない人」(調査母体全体の56.6%)に限定したもの。しかしその5割強のうち多くの人が「今はまだ買い時ではない」、そして潜在的に「それほど意気込んで観るものではない(優先順位はさほど高くない)」と考えているあたり、昨今のテレビに対する心境の一端をのぞかせてもらったような気がする。




スポンサードリンク



このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS