0.3%ポイント前年同期から改善…大学生の2025年12月1日時点での就職内定率は84.6%に

2026/02/01 10:00

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厚生労働省は2026年1月23日、2025年度(令和7年度、2025年4月1日から2026年3月31日)における大学や短期大学、高等専門学校、専修学校の卒業予定者就職状況に関する最新調査結果を公開した。その発表資料によれば2025年12月1日時点の大学卒業予定者の就職内定率(就職希望者に対する就職内定者の割合)は84.6%となり、昨年同時期と比べ0.3%ポイントの増加(改善)が見られたことが明らかになった(【令和8年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)を公表します】)。

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前年同期比でプラス0.4%ポイントの改善


公表された調査結果によると、2025年12月1日時点で大学生の卒業予定者による就職内定率は84.6%となり、前年同期の84.3%と比べて0.3%ポイントのプラスとなった。つまりそれだけ同じ時期における就職状況が改善したことになる。

↑ 大学など卒業予定者の就職内定率(2025年12月1日時点と2024年同時期)
↑ 大学など卒業予定者の就職内定率(2025年12月1日時点と2024年同時期)

ロシアによるウクライナへの侵略戦争で生じている世界的な物価高による景況感の後退が生じている中でも、数字が改善したのは喜ばしい話ではある。

↑ 就職内定率(大学・全体)(各年12月1日時点)
↑ 就職内定率(大学・全体)(各年12月1日時点)

就職率が改善した原因についてリリースでは一切言及されていないが、前年度で大きく落ち込んだことの反動が生じた可能性は否定できない。一方で就職希望率が75.9%と前年同期比で1.0%の減少(悪化)を示した上での結果なことから、景況感を受けて就職をあきらめる人が増えたためではないかとの推測もできる。

高等専門学校は専門技術に特化し、企業側もその技術を頼りに求人を行うため、内定を出しやすく、囲い込みやすいのが、高就職率の主要因。企業側の「即戦力優遇主義」が多分に反映され、他の学校種類と比べて高い就職内定率が出る。今回もその実情が反映された結果が出ている。すでにこの時期で9割強もの就職内定率である。

国公立と私立大学、男女別で確認


今回発表された就職(内定)率のうち大学(国公立・私立の合計、個別)にスポットライトを当て、男女別にその動向を確認したのが次のグラフ。

↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2025年12月1日時点と2024年同時期)
↑ 国公立・私立大の男女別就職内定率(2025年12月1日時点と2024年同時期)

今グラフで対象とした区分において前年同時期比では、男女とも私立大学のみマイナスが出ている。企業側が国公立大学卒業予定者を優先しているのか、あるいは私立大学卒業予定者が高望みをしているのかもしれない。

中期的な就職(内定)率推移から就職戦線の動きを推し量る


厚生労働省が定期的に発表している今件就職(内定)率において、過去のデータを逐次抽出し、(金融危機ぼっ発直前からの動向を推し量るため)その動向をグラフ化したのが次の図。リーマンショック後は下げ続け、2011年3月卒分を底とし、それ以降は少しずつ回復基調にあったことが容易に把握できる。それゆえに、2015年における解禁日の大幅後ろ倒しに伴い就活学生側に混乱が生じ、内定率の改善状況が一時的に足踏み状態となってしまったのは残念でならない。

↑ 就職(内定)率(大学・全体)(2025年12月1日まで)
↑ 就職(内定)率(大学・全体)(2025年12月1日まで)

今回対象となった12月1日時点の結果は2011年3月卒を底として、ほぼ順調に上昇しつつあった。しかし2019年3月卒で頭打ち的な状態となり、2021年3月卒では新型コロナウイルス流行の影響を受け、大きな落ち込みを見せてしまう。新型コロナウイルスの流行が大学生の就職活動にどこまで悪影響を与えているのか、よく分かる動きとなっている。今回の2026年3月卒では12月1日時点の値は前年よりわずかに値を上げ、2年ぶりの前年同期比プラスになった。

大学生などの就職(内定)率は、その時の経済状態や企業の景気判断、とりわけその時点の景況感ではなく、今後の見通し的なものと深い関係にある。現在景気がよくても、今後の見通しに不安があれば、わざわざ人材を増やしてリスクを底上げする酔狂さを持つ企業はさほど多くない。逆に企業の先行きが明るければ、それを見越して事業拡大を図るため、人材の追加確保に勤しむことになる。

つまり学生諸子の就職(内定)率を底上げし、安定化させるには、(非常に大雑把な話ではあるが)景気回復こそが一番の対策となる。それとともに安易な、大人側の一方的な思惑で人生設計を揺るがすような変更をスナック感覚で行うことなく、十分な思慮の上での決定が求められよう。


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