シニアのスマートフォンしぐさ、ネット検索にメールに天気予報
2023/09/22 02:00
ソニー生命保険は2023年9月7日、シニア(50-79歳対象)に対する生活意識の調査結果を発表した。それによると調査対象母集団において、スマートフォンでもっとも多くの人が日頃行っている事柄(使っている機能)はインターネット検索だった。7割近くの人がスマートフォンでは日頃からインターネット検索を利用している。次いでメール、天気予報、通話、ニュー閲覧と続いている(【シニアの生活意識調査2023】)。
スポンサードリンク
今調査の調査要項は先行記事【シニアの今の楽しみ、旅行にテレビにグルメに映画(最新)】を参照のこと。
次に示すのは調査対象母集団においてスマートフォンで日頃から何をしているかを答えてもらったもの。なお今調査対象母集団は報告書ではインターネット経由で回答と説明されており、インターネットの利用端末については尋ねていないものの、各設問の限りでは全員がスマートフォンを利用しているのが確認できる。
↑ 日頃スマートフォンで行っていること(複数回答、上位陣)(2023年)
トップについたのはインターネット検索。正しい答えを得るためには相応の検索技術や知識が必要になるのだが、とにかく気になる言葉を入力すればそれに関する説明が書かれていると思われるウェブサイトやブログを提示してくれるインターネット検索は、魔法の道具のようにすら思えるのかもしれない。各検索サービスではAIの導入を模索しており、それが本実装となれば、インターネット検索への注力はますます強くなるだろう。
インターネット検索に続くのはメール。そして天気予報をはさんで通話が続く。スマートフォンを利用しているシニアの65.7%は日頃からメールを使い、61.3%は通話をしていることになる。メールと通話を比較するとメールの方が上である実情を見るに、シニアのスマートフォンライフは通話よりもメールを使いこなしているように見える。若年層などにとってはすでにメールは時代遅れのコミュニケーションツールで、ソーシャルメディアやメッセージアプリでのやり取りが主流となっているが、シニアの間ではまだまだメールが現役のようだ(メッセージアプリは57.1%)。
天気予報やニュース閲覧、写真撮影、時間確認(≒時計としての利用)、地図、電卓といった日常生活に密着した道具としての使いこなしをしているのも確認できる。シニアでもスマートフォンを利用している人は、それなりに有効活用をしているようだ。
他方、LINEなどのメッセージアプリは57.1%。メッセージアプリは基本として対話する相手がいることが利用の前提となるため、子供や孫、知人などとのやり取りをスマートフォンでする機会があるか否かが、利用の鍵となりそうだ。メッセージアプリを利用している人に限定して、どのような相手とやり取りをしているかの統計があるとよいのだが。
これを男女別に見たのが次のグラフ。
↑ 日頃スマートフォンで行っていること(複数回答、上位陣、男女別)(2023年)
今設問は複数回答のため、女性の方が回答値が高い事柄が多いということは、それだけ女性の方が多数の機能を日頃から利用していると回答しているのを意味する。つまり女性の方が日頃からスマートフォンで多様なことをしていることになる。上位陣の項目に限れば、地図以外のすべてで女性の方が上。通話やニュース閲覧などは仕事で使う機会も多いために男性の方が上になりそうな気もするが、それでも女性の方が上となっている。
男女差を見ると写真撮影、時間確認、電卓など日常生活での事柄で差が大きい(女性の方が値が高い)。男性は仕事で使っている・使っていた専用の道具(例えば電卓なら電卓そのもの)を使い続けており、スマートフォンを使うまでもないと考えているのかもしれない。
また、メールや通話はともかく、メッセージアプリのようなコミュニケーション系の事柄も男女差が大きい。女性は男性よりもコミュニケーションを好むからかもしれない。
■関連記事:
【メールにチャットにソーシャルメディア…小中高校生のコミュニケーションツールの利用状況(最新)】
【シニアライフで満喫していることって何だろう?】
【シニア層がイメージする「カッコいいシニア」とは?】
スポンサードリンク