食料品は店頭価格上昇で堅調、天候不順で衣料品伸びず…2024年6月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス4.7%
2024/07/24 14:00
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2024年7月24日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2024年6月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2024年6月は食料品においては節約志向による買い控え傾向は継続しているが、農産品の相場高や店頭価格の上昇が後押しして堅調、天候不順のために衣料品は軟調、住関品は動きがよかった。結果として、売上総額の前年同月比はプラス4.7%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。
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今データは協会加入の47社・9210店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で27店舗増加、前年同月比で1587店舗減少している。売場面積は前年同月比101.5%となり、1.5%の増加。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス5.7%を示す形となった。
各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。
・食料品部門……構成比:69.0%(前年同月比105.2%、△5.2%)
・衣料品部門……構成比:5.3%(前年同月比97.8%、▲2.2%)
・住関品部門……構成比:20.9%(前年同月比105.8%、△5.8%)
・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比125.2%、△25.2%)
・その他…………構成比:4.5%(前年同月比100.7%、△0.7%)
※販売金額には消費税額は含まず
衣料品は天候不順で軟調。
畜産物は豚肉と鶏肉が好調で、牛肉が軟調。鶏卵、加工肉は軟調。
水産品は、刺身、まぐろ、ぶり、かつお、まあじ、サーモン、うなぎ、ほたるいか、冷凍魚、漬け魚、しらす、海藻類などの動きはよかったが、生するめいか、まいわし、干物、貝類、魚卵などの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、フライ、天ぷら、オードブル、唐揚げ、焼き物、焼き鳥は好調だった。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調。弁当、寿司も好調。その他食品は、米、牛乳、乳製品、乳酸菌飲料、飲料、アイスクリーム、冷凍野菜、パン類、オリーブオイル、乾麺、シリアル、洋風調味料、豆腐、漬物、デザート、スナック、米菓、豆菓子、キャンディ、グミ、ビール、酎ハイ、ノンアルコール飲料などがよかったが、乳飲料、カップ麺、パスタ、練製品、清酒、ワイン、焼酎、新ジャンルビールなどの動きは鈍い。
衣料品ではドレスシャツ、半袖カッターシャツ、ポロシャツ、UVアウター、カジュアルパンツ、Tシャツ、セットアップ、カジュアルシャツ、ブラウス、カットソー、レギンスパンツなどが堅調。
住関品では日用雑貨品はランドセル、ペーパー類、ラップ・ホイル類、男児玩具、テレビゲーム機・ソフト、カードゲーム、キッチン用品、洗濯・清掃用品、フライパン、マグボトル、タオルなどの動きは好調だが、バス・トイレ用品、鍋、文具・書籍、たばこなどの動きは鈍い。医薬・化粧品は、制度化粧品、総合感冒薬、オーラルケア、UVケア、フェイスマスク、スキンケア、制汗剤、衣料用洗剤・仕上剤、台所用洗剤、殺虫剤などの動きがよく、体温計、マスク、抗原検査キット、除菌ジェル・シート、シャンプー・リンス、除湿剤、サプリメントは軟調。
「その他」項目は前回月から転じる形で好調さを見せ、プラス0.7%。サービスはプラス25.2%と大きなプラスに。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているが、それでも奮闘したようだ。
次回月となる2024年7月は6月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があるが、行動規制のたぐいはなく、外出機会を後押ししている。気温は全国的に高く、特に北海道と中部以北の太平洋側でかなり高い。降水量は日本海側で多い。夏物が大きく動くかもしれない。
↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである
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