食料品は店頭価格上昇で堅調、天候不順で衣料品伸びず…2024年5月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス0.1%
2024/06/25 16:00
チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2024年6月25日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2024年5月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2024年5月は食料品においては節約志向による買い控え傾向は継続しているが、店頭価格の上昇が後押しして堅調、天候不順のために衣料品は軟調、住関品も動きは鈍かった。結果として、売上総額の前年同月比はプラス0.1%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。
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今データは協会加入の47社・9183店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で28店舗増加、前年同月比で1574店舗減少している。売場面積は前年同月比92.8%となり、7.2%の減少。売場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス0.5%を示す形となった。
各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。
・食料品部門……構成比:69.5%(前年同月比102.2%、△2.2%)
・衣料品部門……構成比:5.4%(前年同月比91.0%、▲9.0%)
・住関品部門……構成比:20.3%(前年同月比100.9%、△0.9%)
・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比102.7%、△2.7%)
・その他…………構成比:4.6%(前年同月比83.1%、▲16.9%)
※販売金額には消費税額は含まず
衣料品は天候不順で軟調。
畜産物は鶏肉がそこそこで、牛肉と豚肉が軟調。鶏卵、加工肉は軟調。
水産品は、まぐろ、ぶり、ヒラメ、鯛、まあじ、サーモン、ほたるいか、塩干物、冷凍魚、漬け魚、あさりなどの動きはよかったが、かつお、生するめいか、まいわし、いさき、あゆ、ちりめんなどの動きはいまいち。惣菜では温惣菜は、フライ、天ぷら、唐揚げ、焼き魚は好調だったが、オードブル、焼き鳥、中華などの動きは鈍かった。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調。弁当、寿司も好調。その他食品は、米、牛乳、飲料、乳酸菌飲料、ヨーグルト、アイスクリーム、カップ・袋麺、パン類、和・洋調味料、オリーブオイル、乾物、デザート、キャンディ、スナック、珍味、ビール、ノンアルコール飲料などがよかったが、乳飲料、パスタ、インスタントコーヒー、プリン・ゼリー、和・洋菓子、缶詰、水物、練製品、漬物、煮豆、ワインなどの動きは鈍い。
衣料品ではセットアップ、半袖カッターシャツ、ボタンダウン半袖シャツ、ポロシャツ、カジュアルパンツ、カジュアルシャツ、ワンピース、シャツブラウス、カットソーなどが堅調。
住関品では日用雑貨品はランドセル、カードゲーム、男児玩具、キッチン用品、トイレ・バス用品、洗濯・清掃用品、フライパン、タオル、たばこなどの動きは好調だが、行楽用品、ボトル水筒、ラップ・ホイル類、ペーパー類、文具などの動きは鈍い。医薬・化粧品は、制度化粧品、総合感冒薬、鼻炎薬、UV関連、制汗剤、オーラルケア、スキンケア、衣料用洗剤、台所用洗剤、入浴剤、殺虫剤などの動きがよく、マスク、体温計、除菌ジェル・シート、ヘアケア、シャンプー・リンス、ボディソープ、健康食品、芳香剤は軟調。
「その他」項目は前回月から続く形で軟調さを見せ、マイナス7.2%。サービスはマイナス0.8%とマイナスに。サービスは旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのが影響したのだろうか。
次回月となる2024年6月は5月同様に新型コロナウイルスの流行という特殊要因があるが、行動規制のたぐいはなく、外出機会を後押ししている。気温は東日本では平年よりかなり高く、西日本でも高め。降水量は西日本でかなり多い。夏物が動くかもしれない。
↑ 今件記事のダイジェストニュース動画。併せてご視聴いただければ幸いである
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